水草を健康的で美しく育てたい!それにはCO2を添加すると良いらしいけど、初期費用や維持費がかかる・・・。安くて水草に良い方法はないのかな?
こういった疑問にお答えします。
水草水槽に有効なCO2ですが、コスト面で敬遠しがち。ですが、『発酵式』という方法でお手軽・安価でCO2の効果が試せるんです!
本記事では、
- CO2添加の重要性
- 発酵式でのCO2添加について
- 発酵式CO2添加装置の作り方
を解説していきます。
ボンベによるCO2システムの導入をお考え中の方も、DIY感覚で楽しみながらCO2の効果を実感できるので、ぜひやってみてください!
水草の育成にはCO2が必須!
水草の育成にはCO2が必要です。なぜなら水草はCO2が無いと成長できないからです。
水草は、水・光・栄養・CO2を使って光合成をし、自らの体を作っています。つまりCO2がないと水草は成長ができません。
逆に言うと、CO2を添加する事で水草の成長条件が整い、簡単に育成できるようになります。
有茎草が細くてみすぼらしいとか、ウィローモスがなかなか活着しないのは、CO2が不足しているせいかもしれません。
CO2添加のメリット
水草水槽にCO2は添加することをおすすめします。なぜかというと、
- 水草を育てる難易度が下がる
- 育てられる水草の幅が広がる
- 本来の美しさを発揮する
ためです。その結果、水景全体が美しく、生命力にあふれたものになるでしょう。
私もCO2を添加したことで、ウィローモスがモッサモサになったことを覚えています。
見た目にも明らかな変化があるため、水草水槽を維持するならCO2添加をおすすめします。
CO2強制添加は高コスト
しかしながら、CO2の添加は費用がかかります。具体的には、
- 初期費用:CO2添加キットが10,000円前後
- ランニングコスト:小型CO2ボンベが500〜1,000円(1〜2ヶ月に1本消費)
キレイな水景の維持に必要とはいえ、毎月1,000円は少々お高いですね。
そこで、ほとんどお金をかけずにCO2の添加の効果を試せる『発酵式CO2添加装置』をおすすめします。
DIYしてCO2添加可能
実は、身近なもの使ってCO2を発生させることができるんです。パン作りに利用されるイースト菌、これに水と砂糖を使って『発酵』させ、その時に生じるCO2を水草育成に利用します。
材料を発酵させる容器から、水槽に添加するまでの装置を自作できます。全ての材料を合わせても1,000円前後なので、とても安くCO2の効果を試すことができますよ!
次の項から具体的な作り方を解説します。DIY感覚でやってみてください。
発酵式CO2添加装置の作り方
それではここから、発酵式CO2添加装置の作り方をご紹介します!材料は以下の通りです。
発酵式CO2添加装置の材料
- 500mlのペットボトル(炭酸飲料用の耐圧タイプ)
- エアーチューブ
- エアーストーン(またはCO2デュフューザー)
- チューブジョイント
- 逆流防止弁
- イースト菌(パン用ドライイースト)・・・1g
- 砂糖(白糖)・・・100g
- 瞬間接着剤
- 穴あけ用のキリ
イースト菌はスーパーで手に入ります。多くのものが、ご自宅にあったのではないでしょうか?
ペットボトルを加工して添加装置を作ろう
発酵を行うための装置を作っていきます。
ペットボトルのキャップを加工
ペットボトルのキャップに、チューブジョイントを差し込む穴を開けます。
キリを使って、キャップの真ん中に穴を開けましょう。
隙間ができないように、少しずつ穴を広げましょう。穴が大きすぎて隙間が生じるとCO2が逃げてしまいます。
チューブジョイントを内側からグッと差し込み、瞬間接着剤で隙間を埋めます。
これでキャップ部分は完成です!
各部品を接続する
写真のようにキャップ、チューブ、逆流防止弁、チューブ、エアーストーン(CO2デュフューザー)を接続します。
これで装置が完成しました!簡単でしたね!
エアーストーンとCO2デュフューザー、どっちがいいの?
エアーストーンとCO2デュフューザー、どちらを選ぶべきか解説します。
エアーストーンは目が荒いため、CO2の気泡が大きくなります。CO2は水に溶けにくいため、できるだけ長く水中に漂っている方が効率よく添加できるのですが、気泡が大きいとすぐに水面に達してしまい、CO2が空気中に逃げてしまいます。物によっては、ほとんどCO2が添加できないということもあり得ます。
一方のCO2デュフューザーは目が細かいのが特徴です。CO2ボンベからの圧力がかかり、細かい目を通って微小な気泡を発生させます。ですのでエアーストーンと比べるとCO2の添加効率は良くなります。
デュフューザーを口に咥えて息を吹くとわかりますが、かなり抵抗があります。そのため、CO2の発生量が多いとCO2が抜けず、エアーチューブに圧がかかり外れる恐れがあります。圧縮ボンベによるCO2添加を前提としており、発酵式での使用は想定していません。CO2デュフューザーを利用する際は自己責任でお願いします。
イースト菌を発酵させる材料を入れる
装置が完成したら、発酵させてCO2を発生させるための材料を入れていきます。材料は以下の通りです。
- 砂糖:100g
- イースト菌:1g
- 水:350ml
手順を解説します。まずペットボトルに砂糖100gを入れましょう。
ペットボトルに材料を入れるときは、じょうごを使うと簡単にできます。
次に、イースト菌を1g入れます。
水道水を350ml入れます。
材料を入れたらよく混ぜ合わせます。穴の空いていないキャップがあると便利です。
水槽にCO2添加開始
キャップを閉めてエアーストーンを水槽にセットしたら準備完了です。
発酵が始まるとCO2が発生し、水槽に添加されます。発酵までは時間がかかるので、気長に待ちましょう。
発酵は2週間程度で終わります。発酵が終わったら、また材料と水を混ぜ合わせてセットしてください。
発酵式でCO2を添加する際の注意点
発酵式でCO2を添加する際に、ご注意いただきたい点です。
添加量の調節はできません
CO2の放出を塞いでしまうと、圧がかかってチューブが弾け飛ぶおそれがあります。
ですので、スピードコントローラー、電磁弁等の使用は危険です!
デュフューザーにコケが生えてCO2の逃げ場がなくなると同様の危険があるので、心配な方はエアーストーンをお使いください。
生体の酸欠に注意してください
発酵式では、発酵が終わるまではCO2が出っ放しの状態になります。
CO2の濃度が上がると溶存酸素が減るので、生体の酸欠に注意してください。夜間のエアレーションをオススメします。
まとめ
CO2添加の重要性や、発酵式でのCO2添加についてご紹介しました。
CO2を添加することで、水草がいきいきと元気になります。その違いは歴然です!ウィローモスはフサフサになるので特に違いがわかりやすいです。
CO2ボンベを用いた添加装置は高額で導入をためらっている方は、安価な発酵式をぜひお試しください!
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