底面フィルターのろ材にソイルは使っていいの?

アクアリウマー
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底面フィルターにソイルって使えるの?水草も育てたいけどエアリフト式ではCO2は逃げちゃうよね?水草水槽には向いてないのでは?

こういった疑問にお答えします。本記事では、

  • 底面フィルターのろ材として、ソイルを使っていいのか。
  • 底面フィルターに適したソイルはあるのか?
  • 底面フィルターとソイルを組み合わせた場合のメリット・デメリットは?
  • 底面フィルターで水草水槽はできるの?
  • 底面フィルターのろ材としてソイルを使う場合の注意点は?

といったことについてお話ししていきます。底面フィルターにソイルを使うかどうかの判断材料になると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

ソイルは底面フィルターのろ材として使用可能

結論から言って、底面フィルターのろ材としてソイルはOKです。むしろ多孔質でバクテリアもじゅうぶんに定着でき、早い段階から水が透き通ってくるでしょう。

良いことずくめのように聞こえますが、ソイルの特性上のデメリットも存在します。ソイルを使用する場合は後にご紹介するデメリットも理解しておきましょう。

底面フィルターに使えるソイルは『吸着系』

ソイルには水草の栄養を含む『栄養系』と、栄養を含まない『吸着系』があります。

  • 栄養系:水草の成長に有効な栄養を含んだソイル
  • 吸着系:栄養を含まないソイル。栄養系と区別するために「吸着系」と呼ばれる

底面フィルターに使用する場合は、『吸着系』を選びましょう。なぜなら、『栄養系』はソイルに含まれた栄養が水槽全体に流れ出し、コケの発生を招くからです。

『栄養系』ソイルは水草育成に有効ですが、底面フィルターの場合は本来の効果を発揮できません。

底面フィルター専用のソイル

底面フィルター専用のソイルもメーカーから販売されています。通水性が良く、多孔質。エアリフト式ではなく水中ポンプによる循環を推奨しています。ソイルの崩れについては言及されていませんが、底面フィルターには最適なソイルではないでしょうか。

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底面フィルターとソイルを組み合わせるメリット

底面フィルターとソイルを組み合わせるメリットについてご紹介します。

水質を弱酸性に保つ

多くのソイルは、水質を弱酸性(pH6.5前後)に保ちやすいように作られています。これは熱帯魚や水草に適した水質なので、飼育が容易になるというメリットがあります。

水槽周りがスッキリする

底面フィルターは水槽内だけで水を循環させるため、水槽の周りがスッキリします。水槽内に関しても給排水パイプがなどが無く、レイアウトスペースを占領しません。水の汲み上げパイプくらい。

水槽内外をスッキリしたい人におすすめです。

水草を育てられる

ソイルを使うことで、底面フィルターでも水草を育てられるようになります。

底面フィルターには砂利が良いと言われますが、砂利は

  • 水草の根張りが良くない
  • 栄養を含まない
  • 中性〜アルカリ性に傾きやすい

ことから、水草育成には向きません。

ですが、ソイルを使うことで底面フィルターでも水草水槽を維持することが可能です。

¥低床の通水性アップ

底面フィルターはその特性上、低床内の通水性を良くします。通常の水槽では低床内は水が通らず、悪い菌が増えがち。底面フィルターでは常に水が流れるので、こういった領域ができずにクリーンな低床環境を保つことができます。

また、根の通水を好む水草にとっても有利です。根からの栄養吸収によって、水の浄化も期待できます。

強力なろ過ができる

見た目以上のろ過能力を誇る底面フィルターですが、『吸着系』ソイルを使うことで有害物質を吸着する機能が加わり、さらに強力なろ過が実現します。

短期的に見たら、砂利を上回るろ過能力が得られるでしょう。

底面フィルターとソイルを組み合わせるデメリット

逆に、底面フィルターとソイルを組み合わせるデメリットについてご紹介します。

低床内の掃除がしずらい

砂利の場合は水換えのホースを使って、低床内のゴミを吸い出すことが容易ですが、ソイルの場合はおそらくレイアウトがあるため、簡単には低床内の掃除ができません。よって、底面フィルターのメンテナンスは砂利と比べてかなり繊細に行う必要があります。

ソイルが崩れると水質が変わる

ソイルは長年使用していると粒が崩れ、粉々になります。それがソイル同士の隙間に詰まると水の流れ道(チャネル)が変わり、低床内の微生物に影響が及びます。低床環境の変化は水流に乗って水槽全体に影響を及ぼし、水質を変えてしまうことがあります。

水質の変化はコケの発生や、生き物へのダメージなどが懸念されます。

日々の観察をしっかり行い、水質変化に対する予防や対策が重要です。

藍藻や黒ひげが厄介すぎる

低床内の詰まりによって藍藻が発生しやすくなります。この藍藻、本来なら低床内で増えるものが、水流に乗って水槽全体に菌を撒き散らすことになり、一気に水槽全体を緑の世界に変えてしまうことがあるのです。黒ひげも同様、胞子が撒き散らかされるために一度発生するとなかなか手に負えないものがあります。藍藻を除去する最も簡単な方法とは!?

実際私も、1年半あたりで藍藻が爆発的に増え、リセットに追いやられました(泣)。

固形の栄養剤が使えない

水草用の固形の栄養剤は、低床内で徐々に溶け出すことで水草の根に栄養をもたらします。しかし底面フィルターの環境では、低床内の栄養が水流によって流れ出てしまい、うまく水草に作用できないことがあります。

低床内の変化が水流に乗って水槽全体に影響する、というのが底面フィルターの課題ですね。

エアリフトをやめれば底面フィルターでも水草育成可能

底面フィルターはエアリフト式が主流ですが、水中ポンプ式も販売されています。水草を育成する場合は水中ポンプ式を選びましょう。なぜなら、エアリフト式はCO2が空気中に逃げやすく、水草育成に向かないからです。

水中ポンプ式を使い、水面もあまり揺らさないようにすることで、水草に有効なCO2を溶存させることができます。

底面フィルターのろ材としてソイルを使う場合の注意点

底面フィルターのろ材としてソイルを使う場合の注意点をいくつかご紹介します。

粒の大きさはノーマルサイズを使う

ソイルはその粒の大きさによって、ノーマル・パウダー・スーパーパウダーなどに分かれます。あまりに細かいと底面フィルターのスリットに入ってしまうので、ノーマルサイズを選ぶようにしましょう。

吸着系ソイルを使う

ソイルを低床に使う時は、水草の栄養を含まない『吸着系』のソイルを使いましょう。『栄養系』は栄養分が水流に乗って流れ出てしまい、コケの発生につながります。

コスパに優れるのは下にご紹介するプラチナソイルでしょう。

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ソイル崩れ対策をする

ソイルが崩れると細かくなって、底面フィルターのユニット内に入り込んでしまいます。底面フィルターのセット時にユニットの上にウールマットなどを敷くことで、細かくなったソイルの侵入をあらかじめ予防することができます。

水質の変化に注意する

底面フィルターの場合、低床環境の変化が水質に大きく影響します。

低床内の水の通り道(チャネル)はソイルが崩れたり、水草の根が絡んだりすることで変化します。こういった可能性を常に意識し、実際に定期的に水質検査をしたりして、水質の変化にいち早く対応しましょう。

まとめ

底面フィルターとソイルの組み合わせについて、考察やメリット・デメリット、注意点などを解説しました。

結論としては、底面フィルターにソイルは使用可能です。水草育成を可能にするほか、水質を水草やお魚に適したものにしたり、ろ過能力を高めたりとメリットがあります。

ですが、ソイル崩れという避けて通れない課題もあります。1〜2年程度でリセットする覚悟で維持するのであれば良いかもしれませんね。または、底面フィルター用に開発されたソイルであれば、より長期間使用できるでしょう。

色々試してみるのも大切です。ぜひあなたなりの方法で上手に水槽を維持してください。

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