複雑に見えるレイアウトこそシンプルに作られる

レイアウト

今回は、自然なレイアウトの作り方についてです。

初心者
初心者

なんかうまくレイアウトできないなぁ
自然感たっぷりのレイアウトが作りたい
どうやったら自然な感じのレイアウトができるの?

初心者のうちはこういった悩みは多いと思います。

とりあえず流木を買ってきて入れてみたけどなんかしっくりこない。

とりあえず水草も植えてみたけどなん寂しい感じがする。

あれこれいじっているうちによくわかんなくなってしまう・・・。

どうしてそうなってしまうかというと、そもそもレイアウトにはルールがないからなんですね。

レイアウトは自由に楽しみましょう、ということは逆にいうと無秩序になり、カオスになってしまいやすいです。笑


自然の景色は、一夜にして出来上がるはずもなく、さまざまなことが関係しあってできています。

その結果が、今見ている景色なのです。

ず〜っと日陰になっている場所にヒマワリが咲いていたら不自然ですよね?というかこわい。笑

そんな感じで、無意識に「これは自然だ」とか「なんか違和感があるぞ」と感じているのです。


レイアウトで自然感を出すには、水草に勝手に育ってもらうのがベストです。環境にあった成長をするので、誰がみても自然と受け入れられます。

レイアウトが完成するのはセットから2〜3ヶ月後として、そこまで辿りつくための方法をご紹介します。

じつはけっこうパターン化されています。

自然なレイアウトを作るためのパターン

自然なレイアウトを作るためのパターンは、

  1. 構図を決める
  2. レイアウトの骨格をつくる
  3. 水草を植える

という感じです。では順に解説していきます。

①まずは構図を決めよう

構図?デッサンでもするの?と思うかもしれませんが、あながち間違いではありません。

まず最初に、レイアウトの構図を凹・凸・三角の中からひとつを決めます。

水槽レイアウトの構図で大事なのは、流木や水草などがある空間と、何もない空間のバランスを調整することです。

この何もない空間が大事なんですよ。初心者のうちはついつい空間を埋めたくなったり、上の空間が開きすぎてしまったりします。

その空間を明確にするために、以下の三つの構図のどれかを選びます。

  • 凹型構図(両サイドに要素があり、中央に空間)
  • 凸型構図(中央にボリュームを出して、両サイドは空間をとる)
  • 三角構図(右→左(または逆)にかけて徐々に高さとボリュームを出す)

初心者の方に特にオススメなのが三角構図です。バランスが取りやすく、失敗しにくい構図の取り方です。

②レイアウトの骨格をつくる

構図を決めたら、レイアウト素材を使ってレイアウトの骨格を組んでいきます。

レイアウトの骨格を作るために必要なものは以下の通りです。

  • 低床
  • 流木(1〜3本)
  • 流木を固定する石(小〜中サイズをたくさん)

レイアウト素材は流木がオススメです。

流木をいろいろと動かしてみて、納得できる配置を考えましょう。流木がかっこよく見える向きを探すのもいいですね。

どこに空間をとるか、メリハリを意識してみてください。

流木は1〜3本程度使えば十分です。あまりに多いと管理が大変になったり、レイアウトが複雑になってしまいます。

引き算を意識してレイアウトの骨格を考えましょう。もしも1本の流木で構図骨格ができそうなら、それでOKです。

最近はアクアリウムショップに低床だけ敷いた空の水槽が置いてあって、流木を買う前にレイアウトを試せるところもありますね。買ってから、「思ったより大きかったな・・・」なんてことがないように実際に試してみましょう。

流木が大きすぎたらへし折るのもありです。ノコギリで切ると断面がキレイすぎて不自然になります。その場合は断面にウィローモスなどの苔を活着させてカバーしましょう。

水草が茂ってくると必然的に(良い意味で)複雑になってくるので、局所的にこだわらなくて大丈夫です。

流木はブランチウッドホーンウッドがオススメです。

ブランチウッドは枝が細長く、レイアウトがしやすい。何本か組み合わせて使います。

ホーンウッドは一本でレイアウトできたら便利で管理も楽。ホーンウッドはあまりに太いとレイアウトで使いにくくなります。

流木の配置を決めたら、流木がその位置でしっかり固定されるように周りに石を置きます。

流木の足元のスペースを埋めるように中サイズの石を置き、その隙間を細かい石で埋めていきます。

このときの石は、苔石、溶岩石、渓石がオススメです。

石を置き終えたら流木がちょっとしたことでは動かないくらいに固定されているか確認しましょう。ガラス面のコケ掃除のためのスクレーパーが入るかも確認。

しっかりとした骨格ができましたでしょうか?

この段階で、水草を植えなくてもかっこいいと思えれば最高です。

最後に低床を入れます。化粧砂の場合は水草を植えた後に入れます。

これで、ここから水草が繁茂していく環境ができました。

先にソイルを入れない理由

乾いたソイルを敷いてその上に流木や石をレイアウトすると、水を入れたときに沈み込んだり崩れる可能性があるためです。

③水草を植える

水草を植える際のポイントは、

  • ソイルが露出しないようにする
  • 構図のボリュームを出すところは後景に成長の早い有茎草を使う
  • 光が弱い部分は陰性水草
  • 流木の足元や石との境目にウィローモス
  • シダは三角配置
  • 赤系水草は1/3〜1/4の位置に

それぞれ解説しますね。

ソイルが露出しないようにする

上から見たときにソイルが露出する部分がないようにします。それは、

  • ソイルから栄養が流出しやすい
  • ソイルはやや人工的に感じやすい

という理由からです。

土を焼き固めたものなんて、自然界にはないですからね。笑

前景などに水草を植えないのであれば、化粧砂を使うことも検討してみてください。

構図のボリュームを出すところは後景に成長の早い有茎草を使う

構図の最もボリュームを出したいところに、成長の早い有茎草を植えます。成長のはやさと通水性を考えて、そこまで密集させなくて大丈夫です。

オススメはグリーン・ロタラハイグロフィラ・ポリスペルマ、小型水槽ならパールグラス

理由は、育成がかんたんで早く成長するから。成長が早い方が構図が明確になります。

光が弱い部分は陰性水草

流木と、それを固定するために置いた石との境目にウィローモスを巻きつけた小さめの苔石をぽんと置いときます。ウィローモスが成長して境目の不自然さを消してくれます。

余裕があれば枝にも活着させましょう。木綿糸で巻き付けるのがめんどうなら、アロンアルファのような瞬間接着剤でくっつけてもOKです。水中では白っぽくなりますが、モスが成長すると覆われてわからなくなります。

シダは三角配置

流木にミクロソリウムやボルビディス等のシダ類を活着させる場合は、前から見ても上から見ても三角形になるように配置するとバランスが良くなります。

百均の園芸用ロックタイがとても使いやすいです。グラグラしないくらい、ちょっとキツめに縛ります。

赤系水草は1/3〜1/4の位置に

赤系の水草を差し色で使うときは、水槽の横幅の1/3〜1/4の位置に。

わかりづらいですね・・・要は真ん中と両端は避けるとバランスが良いということです。

まとめ

いかがでしたか?自然なレイアウトを作るためのパターンをご紹介しました。

もう一度まとめてみます。

  • まずは構図を決める(凹型・凸型・三角)
  • 構図に沿ってレイアウトの骨格を作る
  • レイアウトの骨格は納得いくまでしっかり組む
  • 小石などを使ってグラグラしないようにする
  • 最後にソイルを入れる
  • 植栽のポイントに沿って植栽する

植栽時のポイントは、

  • ソイルが露出しないようにする
  • 構図のボリュームを出すところは後景に成長の早い有茎草を使う
  • 光が弱い部分は陰性水草
  • 流木の足元や石との境目にウィローモス
  • シダは三角配置
  • 赤系水草は1/3〜1/4の位置に

といった感じです。

以上を意識すれば、自然なレイアウトが完成します。

もちろんこれらは、「こうすれば自然なレイアウトが再現しやすいよ」というパターンで、これ以外にもいろいろな表現があります。

アート的なレイアウトや、コンセプト作品のようなものですね。

アクアリウムは本当に自由に楽しめれば良いので、これにとらわれず自由にレイアウトを楽しんでください。

自然感が出したいのに出ないなぁという人の参考になれば幸いです。

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