点滴法の簡単なやり方【エビ系水合わせ】

アクアリウムでは新しく生体を水槽に迎え入れる際、水質の違いによるストレスを与えてしまうことがあります。丈夫なお魚なら耐えられますが、デリケートな魚やエビ類は水質変化によってダメージを受けてしまい、数日以内に死んでしまうこともあります。

ここで役立つのが「点滴法」という水合わせ方法です。

本記事では点滴法についてや、やり方、注意点などを解説します。知っておいて損はないので、ぜひ覚えて下さいね!

点滴法とは?

点滴法とは、水質変化を最小限に抑えた水合わせの方法のひとつです。

水合わせをする容器に対し、ポタポタと一滴ずつ垂らして水合わせを行います。

時間はかかりますが、水質変化を最小限に抑えられ、デリケートなお魚を安全に移すことができます。

必要な道具

基本的な点滴法をするための道具は以下の通りです。

  • 生体を入れるケース(バケツ可)
  • エアーチューブ
  • U字パイプ(あると便利)
  • エアー調整バルブ

点滴法のやり方

水合わせ用のチューブを組み立てる

U字パイプの片方に10cm程度、もう片方に1m程度のエアーチューブをつなぎます。長い方の先端にはエアー調整バルブをつなぎます。

ケースに水と生体を移す

買ってきた生体を、水ごとケースに移しましょう。バケツでも可能です。

チューブをセットして水の通り道を作る

チューブの短い方を水槽に、長い方は生体が居るケースに向けて、安定して水が落とせるようにセッティングします。

サイフォンの原理で水を落とす

長い方を口に咥えて、少し吸い、呼び水をします。強く吸い込まないように注意!チューブ内の水が水槽内の給水部分よりも下がればサイフォンの原理で水が流れ始めます。

点滴量を調整

バルブを締めて、水滴の量を調整します。とりあえず一秒間に3滴くらいにしてみましょう。

生体を導入

任意の時間、量の水が移せたら水合わせ完了!生体を水槽に移します。何事もないように泳ぐはずです。

注意点

点滴法を行う際の注意点を解説します。

溢れないように注意

ケースの水が溢れないように注意しましょう。ある程度水かさが増えたらスポイトで水を減らします。

チューブが外れていないかチェック

使用中にチューブが抜けると水漏れのリスクがあります。しっかり接続されていることを確認してから水合わせを開始しましょう。

生体の様子に気を配る

生体を入れているケースは水が循環していません。あまりに長時間入れていると酸欠を起こしたり、水質が悪化するリスクがあります。ときどきスポイトで排泄物を取り除き、場合によってはエアレーションをしましょう。

時間よりも水量を確認

点滴法に時間をかけても十分な水量を混ぜ合わせていないと、生体を移す時に水質ショックを与えることになります。点滴法スタート時の2倍程度は水を変えてから生体を移しましょう。

点滴の量について

点滴の量について決まりはありませんが、1秒間に3〜4滴したたる程度で問題ないでしょう。

もちろん、点滴量を減らせばより負担をかけずに水合わせができます。高価なビーシュリンプなどは、水合わせに2時間かけるアクアリストもいらっしゃいます。

点滴量を増やすと生体へのダメージが増します。逆に点滴量を減らすと水質変化は抑えられますが時間を要するため、ケース内の水の酸欠や悪化に注意が必要です。それぞれのメリット・デメリットを考慮して、適切なバランスを見つけることが大切です。

まとめ

いかがでしたか?今回ご紹介した方法は、比較的簡単に行える点滴法です。点滴法でじっくり水合わせをすることでデリケートなお魚、とくにヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ、ビーシュリンプの生存率に好影響を及ぼします。ぜひご活用ください。

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