アクアリウムの外部フィルターを使うメリット・デメリット

多くのアクアリストに選ばれている外部フィルター。

初心者にとっては、少しとっつきにくい印象があるのではないでしょうか?

この記事ではアクアリウムの外部フィルターを使うメリット・デメリットを解説します。

この記事は、外部フィルターを使ったことがなく、これから導入しようか迷っている人向けに書いています。

外部フィルターが選ばれる理由・メリット

外部フィルターはこんなメリットがあります!
  • 水質維持が容易になる
  • 水草育成に最適
  • インテリア性が高い
  • カッコいいから!【超個人的な理由】

それでは解説していきます!

水質維持が容易になる

外部フィルターを使用することで、魚や水草にとって良い水質を維持しやすくなります。なぜなら、

  • ろ過能力が高い
  • 総水量が増やせる
  • 水槽の状態・フェーズによってろ材を変えられる

ことがあげられます。

ろ過能力が高い

ろ過能力は、使用できるろ材容量が多いほどバクテリアの定着面積が大きくなり、浄化作用が高くなります。外掛けフィルターや投げ込み式フィルターのろ材部分を見ていただくとわかりますが、ろ材容量の差は3倍以上(一部の製品を除く)です。

また外部フィルターはろ過槽内にまんべんなく水を行き渡らせることができ、ろ材の効果を最大限に発揮します。

総水量が増やせる

例えばコップ一杯のお酢を金魚鉢に入れるのと大海原に入れるのでは、魚への影響が大きい方は歴然です。

総水量が多いほど、水質が安定します。外部フィルターを使うことで濾過槽の容量の分、総水量を増やす事ができます。

エーハイムクラシックフィルター2213の場合で約3L、総水量を増やす事ができます。

水槽の状態・フェーズによってろ材を変えられる

濾過層に入れるろ材の種類やバランスを、自分の好みのようにカスタマイズできます。セット初期は活性炭などの化学的なろ材を入れ、バクテリアが増殖し、水の濁りが取れてきたら生物濾過のろ材を多くするなど。そもそもの濾過能力が高いためそうしなくても問題ありませんが、より細やかなカスタマイズが可能なのが外部フィルターのメリットです。

これら理由により、飼育環境の水質を長期にわたって良好に保つことができます。

水草育成に最適

水面が波立たないので、水槽内に溶け込んだCO2が逃げません。水草を本来の姿で元気に育てたいのであれば外部フィルターがオススメです。

インテリア性が高い

その理由は、

  • おしゃれなパイプが流通している
  • 本体はキャビネットに収納すれば見せなくもできる
  • 堅牢で安っぽさがない

給排水パイプは、付属されている物をそのまま使っても良いですが、美しい工芸品のようなガラス製のパイプが多く流通しています。透明なガラスは水の中では存在感を主張せず、美観を損ないません。パイプは水槽の縁に引っ掛けるタイプを選べば、キスゴムなども付けなくていいですし、水槽のガラス面の掃除の際にも便利です。


こういった商品はネットで安く買える物でも、高級品と遜色ないくらい美しいのでオススメです。ホース径がお使いの外部フィルターに適合しているかご注意ください。

フィルター本体を水槽から離して設置するので、水槽台などに隠す収納ができます。そうすると見えるのはパイプとホースだけなので、鑑賞の妨げになるものを抑えることができます。

カッコいいから!【超個人的な理由】

ちょっと個人的な理由を挟みますね。笑

外部フィルターの堅牢で無骨なデザインや水槽から水を給水・排水する機構は、水族館や浄水場の設備を眺めている時のようなワクワク感があります。ガンダムに登場するザクの口元のパイプにも何かロマンを感じます(笑)。今でも水槽をセットし外部フィルターを作動させる時はワクワクしますね。

外部フィルターのデメリット

外部フィルターのデメリット
  • 本体の値段が高い
  • メンテナンスが手間
  • 水漏れなどに神経を使う

それでは解説します。

本体の値段が高い

本体価格は、1万円前後します。

3,000円台のリーズナブルな商品もありますが、外部フィルターのメリットの一部を妥協したり、ホース径が独自規格のものだったりします。

メンテナンスが手間

ホースを外して、流し場に持って行って・・・慣れないうちは床に水をこぼしてしまうかもしれません。他の種類のフィルターと比べると手軽さは劣ります。

ただ、扱いに慣れて要領をつかめば簡単です。さらに水質が安定すればメンテナンスの頻度は少なくなってきます。

水漏れなどに神経を使う

以下の部分から水漏れが発生する可能性があります。

  • ホースの接続部分
  • 劣化したパッキン
  • エーハイムクラシックフィルターの場合は給水エルボ

水を扱うので、劣化・破損などから水漏れしていないかを日頃から注意しておく必要があります。パッキンのゴムは経年により劣化していくので、ワセリンを塗って管理し、ヒビ割れしてくる前に交換することをオススメします。

エーハイムの給水エルボは回してねじ込むタイプのため、ねじ込みが緩かったり、きつく締めすぎてネジ山が潰れてしまうと水漏れのリスクがあります。

水漏れして床下に浸水し、下の階の家財を濡らしてしまっては大変です。念の為、火災保険の加入の有無を確認しておくと良いです。

選ぶ際のポイント

購入前に確認しておきたいポイントをお話しします。

設置場所の確認

外部フィルターで使用されるホースは硬いです。たるませて使うことは現実的ではないので、フィルター本体のサイズ接続部分の位置を確認しましょう。また、メンテナンス時の作業のしやすさのため、手を入れるスペースも考慮して置き場所を考えます。どうしても水が滴ってしまうことを考え、洗い場までの動線にカーペット、ラグなどの家財がないか、漏電の危険がないかも考えると良いと思います。

モーターポンプがどこにあるタイプか

外部フィルターには水流を生み出すモーターポンプが濾過槽と一体化しているものと、分離していて水槽内にキスゴム等で設置するタイプがあります。後者は、水槽内でポンプが目立ちます。このタイプは呼び水という作業が必要ないというメリットがありますが、水槽内に余計なオブジェクトが存在することになるのでご注意ください。ろ過の性能は変わりません。

呼び水とは

基本的に外部フィルターはサイフォンの原理とポンプの力を利用して水を回しています。水槽から濾過層に水が落ちるようにするため、給水部分から濾過層まで水で満たす必要があります。この作業を呼び水と言います。給水側のホースを口に咥えて吸い込むのが手っ取り早いですが、うまくやらないと水を飲んでしまいます。セット後に一度だけ、この作業が必要です。

ホース径を確認

各フィルターには適合するホース径があり、外径/内径(ミリ)で表示されています。

一般的なもので多いのは12/16mmですが、小型水槽向けの9/12mmや、より規模が大きい水槽に対応したサイズもあります。

サイズが合わないものを無理に接続すると水漏れの危険があるので絶対にやめましょう。

オススメは12/16mmです!

オススメの外部フィルター

それでは、上記のメリット・デメリットを踏まえたオススメの外部フィルターをご紹介します。

エーハイム クラシックフィルター 2213


何度も記事内に登場している定番の外部フィルターです。クラス最大級の濾過層の容量、長期の使用にも耐えられる堅牢な構造。とりあえずこれを買っておけば間違いありません。各パーツも単体でも売られているので、一部が破損しても修復ができ安心です。


給水エルボの部分がちょっとくせもので、ゆるいと水漏れするし締めすぎると損壊しそうなのが唯一の難点。それでも、水漏れしたことは一度もありません。

水草水槽、大型魚水槽、多頭飼い、様々な水槽に使用できます。一台持っていても損は無いです。

GEX メガパワー 2045


3,000円台で買えるリーズナブルな外部フィルターです。濾過層のデザインが特徴的で、縦置き・横置きができます。ポンプは水槽内にキスゴムで設置するタイプです。ホース径が8/12mmと特殊。拡張性は捨てた方が良いですが、高い濾過能力とお値段が魅力的です。とりあえず外部フィルターを使ってみたいという方にオススメです。

まとめ

外部フィルターの導入を検討されている方の参考にはなりましたでしょうか?

値段をネックに決断できないという方も多いと思いますが、今後アクアリウムを続けていくのなら、外部フィルターを買うことをオススメします。

なぜなら、アクアリウムでやりたい事が増えるにつれ、他のフィルターでは物足りなさ、力不足を感じてくるからです。

実際私はエーハイム クラシックフィルター 2213を5年以上使っていますが、簡単に壊れる物ではなく、交換パーツも充実しているので長期的に考えると高い買い物では無いと思います。

これを機に外部フィルターを導入し、本格的なアクアリウムの維持に挑戦してみてはいかがでしょうか?

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