ヤマトヌマエビとミナミヌマエビを項目別に比較

ヤマトヌマエビとミナミヌマエビ、オススメはどっち?どちらもコケを掃除してくれるって言うけど、私の水槽に合っているのは?実際に飼育した感想や、それぞれのメリットとデメリットを知りたい!

こういった疑問にお答えします。

今回の記事では、

  • ヤマトヌマエビとミナミヌマエビのそれぞれの特徴
  • コケ取り能力、魅力、その他を項目別に比較
  • ヤマトヌマエビまたはミナミヌマエビがオススメの環境

についてお話しします!

ヤマトヌマエビとミナミヌマエビのそれぞれの特徴

ヤマトヌマエビの特徴


それではまず、ヤマトヌマエビの特徴を簡単にご説明します。

生息地西日本の渓流域、台湾、インド太平洋沿岸
全長オスは4センチ、メスは6センチ程度
寿命2〜3年
繁殖飼育下では難しいが、成功事例はある

ヤマトヌマエビはコケ取り生体として有名で、多くの水草水槽に導入されています。

まだヤマトヌマエビがコケ取り生体として知られる前、ADAの天野氏が導入したことから、海外の人からはアマノシュリンプとも呼ばれています。

ミナミヌマエビの特徴


次に、ミナミエビの特徴を簡単にご説明します。

生息地西日本の淡水域、朝鮮半島、台湾、中国
全長3センチ程度
寿命2年程度
繁殖容易

ミナミヌマエビもコケを食べますが、体格差によりヤマトヌマエビほどのコケ取りの効果は期待できません。

品種改良も盛んに行われ、多彩な色のバリエーションがあります。

コケ取り能力や魅力、その他項目別に比較

ヤマトヌマエビとミナミヌマエビを、各項目ごとに比較していきます。

具体的には以下の項目です。

  1. コケ取り能力について
  2. 鑑賞性、魅力
  3. 繁殖について
  4. 水槽内での役割
  5. 混泳について
  6. 起こりがちなアクシデント

それでは詳しく解説していきます!

コケ取り能力について

コケ取りの能力については、圧倒的にヤマトヌマエビが上です。

体格差があるため、一度に口に運ぶ量が違います。


60センチ水槽に10匹程度入れておけば、レイアウト素材の流木や石、水中ポンプに至るまで、目に見えて綺麗になっていきます。


ミナミヌマエビは体が小さい分コケを食べる量が少なく、コケ取り効果はあまり期待できません。

どちらも黒ヒゲ苔は食べてくれませんが、木酢液をかけて枯らすと食べてくれるようになります。

鑑賞性、魅力

ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビの鑑賞性、魅力についてお話しします。

ヤマトヌマエビのメスはそれなりに大きくなり、水槽内で存在感が出てきます。

それがカッコいいと思う人もいれば、虫みたいで気持ち悪いと思う人も。

ショップ店員さんにお願いして、可能ならばオスを選別してもらうという手もあります。


一方でミナミヌマエビは最大でも3センチ程度なので、水槽内でそこまで目立ちません。

特に生まれたての稚エビは本当に小さくて可愛らしいです。

水草に何か付いてるなと思ってよーく見てみると、はっきりとエビの形をしていて稚エビと気づきます。

また、様々な色の個体が生まれることもあり、意外性に富んだ変化を楽しむことができます。

鑑賞性について、エビは常にフンをします。低床がソイルなら色が同化して目立ちませんが、砂だとけっこう目立ちます。

繁殖について

ヤマトヌマエビは繁殖が難しい分、数を管理しやすいのはメリットと言えます。

一方のミナミヌマエビは繁殖を容易に楽しむことができます。

ウィローモスの茂みなど、稚エビの隠れ家となる場所があれば水槽内で自然に増えていきます。

反面、増えすぎて困ることもあるのでうまくバランスをとる必要があります。

水槽内での役割

ヤマトヌマエビは水槽内のお掃除隊として優秀です。

コケ掃除はもちろん、魚が死んでしまっても一晩で骨にしてしまうので、腐敗による水質悪化を防いでくれます。

ミナミヌマエビは観賞用か、ちょっとかわいそうですが生き餌としても活用できます。

水槽内で自然繁殖した稚エビが他の魚に捕食されることで、自然の環境に近づけることができます。

混泳について

ヤマトヌマエビは、サイズが大きく捕食されにくいのであまり気にしなくて良いです。

ミナミヌマエビは小さいので、口に入ってしまうようなサイズの魚との混泳は注意が必要です。

エビ同士で共食いはしないので、ヤマトヌマエビとミナミヌマエビの混泳は可能です。

その他のポイントです。

  • エビは基本的に生きている魚は食べませんが、弱っている魚に襲いかかることがあります。
  • ヤマトヌマエビはタニシをいじめることがありますが、食べられないと思って諦めて去っていきます。
  • コリドラス用のタブレットなどを抱えて持ち去ってしまうことがあります。

起こりがちなアクシデント

ヤマトヌマエビとミナミヌマエビ共に、脱走をよくします。

エアーチューブやコードを伝って登ったり、水槽の角を左右の足で突っ張って登っていくことも。

また、遊泳中に魚に突かれて驚いてジャンプすることもあります。

水槽外に飛び出して運よく生きていても、ピョンピョン跳ねるので保護するのにも一苦労です。

朝起きたら枕元で干からびていたことも。助けを求めたのかな・・・。

ミナミヌマエビに関してですが、小さい個体が外部式フィルターの給水パイプに吸い込まれ、濾過槽内で大繁殖したと言う事例があります。

また、グッピーと混泳は注意!

生活域が違うため、それぞれが大繁殖してしまいます。

ヤマトヌマエビまたはミナミヌマエビがオススメの環境

それでは以上の特徴を踏まえて、ヤマトヌマエビまたはミナミヌマエビがオススメの環境をお話しします。

ヤマトヌマエビがオススメの環境

具体的には以下の4つです。

  • コケを抑えたい
  • 生体の数を管理したい
  • 中型以上の水槽
  • 中型の魚もいる

1つずつ解説していきます。

コケを抑えたい

ヤマトヌマエビほど、コケを食べて水槽をきれいにしてくれる生体は他にいません。

黒ヒゲさえも木酢液で処理をすれば食べてくれます。

生体の数を管理したい

ヤマトヌマエビは繁殖しないものと考え、大きさもそこそこあるので、数を管理しやすいです。

コケの状況に応じで数を調整することができます。

中型以上の水槽

小型水槽だと水槽の幅に対してヤマトヌマエビが大きく感じるので、45センチ以上の水槽がオススメです。

脱走の危険も減ります。

小型水槽でも、コケを集中的に除去したいときなどはヤマトヌマエビを入れるのも有効です。

中型の魚もいる

エビは自分より大きい魚がいると怖がって影に隠れてしまうことがあります。

したがって中型(6〜7センチ)の魚がいる水槽ならミナミヌマエビよりもヤマトヌマエビがオススメです。

水草がたくさん茂っていればよりストレスを減らしてあげられます。

ミナミヌマエビがオススメの環境

具体的には以下の4つです。

  • 小型水槽
  • 食害されたくない
  • 繁殖を楽しみたい
  • 生き餌として活用したい

1つづつ解説していきます。

小型水槽

ミナミヌマエビは小さいので小型水槽のミクロな世界観にはぴったりです。

多彩なカラーバリエーション、稚エビの可愛らしさもあり、ミナミヌマエビ単独の小型水槽もオススメです!

食害されたくない

例えばパールグラスのような、葉が小さく柔らかい水草でも、ミナミヌマエビなら食害されにくいのでオススメです。

草から草へ渡り歩く様子も可愛いですよ!

繁殖を楽しみたい

ミナミヌマエビは繁殖も用意で、初心者の方でも繁殖を楽しめます。

繰り返しになりますがカラーバリエーションや稚エビなど、嬉しい発見が多々あります。

生き餌として活用したい

かわいそうですが稚エビを魚にとって栄養価の高い生き餌として活用できます。

色上げをしたい魚や、スカーレットジェムやアベニーパファーのような生き餌しか食べない魚がいる場合、餌の補助的に一緒に飼育するのも有効です。

獲物を捕食するという、本来の行動を促す効果もあります。

まとめ

お疲れ様です。

ヤマトヌマエビとミナミヌマエビの2種について、それぞれの特徴やオススメの環境をお話ししました。

ヤマトヌマエビはコケ掃除に関しては本当に頼もしいですし、ミナミヌマエビは可愛らしくて見守ってあげたくなります。

2種は誰が見ても「エビ」とわかる形をしていますが、飼育の面ではいろいろと違いがありますね。

どちらを飼うにせよ、しっかり愛でてあげてください♪

参考になりましたら幸いです。



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