パイロットフィッシュとは?|意味とオススメ魚種紹介

基礎知識

パイロットフィッシュとは、水槽を立ち上げに導くパイロットのようなフィッシュです!

よくわかりませんね!

私も最初は「パイロットフィッシュという名前の魚がいるの? どんなヤツなの?」と思っていましたが、どうやら”特別な役割を任された魚”という意味らしいです

この記事では、パイロットフィッシュの意味や必要性について

  • できるだけわかりやすく
  • そして詳しく

解説していきます!

パイロットフィッシュって何?

パイロットフィッシュとは、水槽の立ち上げ時に数匹だけ入れておく魚のことを指しています

水槽の立ち上げ直後は、水を浄化するバクテリア(微生物)がほとんどいません

バクテリアがたくさん増えることで、魚のフンから発生する有害物質(アンモニア)を無害なものまで分解し、魚が住みやすい環境を作ります

なので水槽立ち上げ時は、この有益なバクテリアをいかに早く増やすか、というのが重要になってきます

バクテリアは魚のフンをエサにして増殖します → バクテリアを増やすには、魚のフンが必要

そこで、適度な量のフンをしてくれる魚を導入します

この役割を任された魚が、パイロットフィッシュです

パイロットフィッシュはどんな魚がいいの?

パイロットフィッシュに適した魚は、

  • 小型で、様々な環境に適応できる丈夫な魚
  • そのまま飼育を続けられる魚

がオススメです。詳しく解説します!

小型で、様々な環境に適応できる丈夫な魚

水槽の立ち上げ直後はまだ水が出来上がっていません

水を浄化するバクテリアが少ないので、分解されないアンモニア等が水流に乗って漂います

水質もpHが中性付近だったりと、まだまだ魚にとっては住みやすい環境と言えません

この過酷な環境で過ごしてもらうことになるので、耐性のある丈夫な魚が適役です

また、急速に水を汚されると水槽環境のバランスが崩れやすいので、水質への影響の少ない小さめの魚を選ぶことが重要です

バクテリアによる生物ろ過ついて詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ

そのまま飼育を続けられる魚

パイロットフィッシュとしての任務を果たした後も、その魚は同じ水槽で一緒に暮らすことになります

そのため、後から入れる魚と混泳可能かどうかは重要です

そして、愛情を持って飼育できる魚を選びましょう

パイロットフィッシュにオススメの観賞魚5種

丈夫で他の種との混泳も問題ない熱帯魚をご紹介します

ネオンテトラ

アクアリウム入門魚として古くから愛されるネオンテトラ。水質にうるさくなく丈夫で、温和な性格もあり混泳する場合も問題ありません。メタリックなブルーのラインと深味のある赤が水草に映え、見る人を魅了します

カージナルテトラ

ネオンテトラに似ていますが、赤いラインが目元まで入り、より派手な色彩を放ちます。成長するとネオンテトラよりもやや大きくなりますが、シャープな体型を保つので人気の高い種となっています。水質に慣れてくると赤の深みが増し、よりいっそう美しくなるので、パイロットフィッシュの役目を終えた後もじっくり飼いたい魚種です

グリーンネオン

ブルーのラインが頭から尾びれの付け根まで入った、清涼感のある色彩のグリーンネオン。色彩もそうですが、体型のバランスが良いこともポイントです。涼しげな水景に合わせたい時や、差し色として赤を使いたくない時にオススメです

アカヒレ

低温にも強く、丈夫で飼育しやすいことからパイロットフィッシュに最適と言われるアカヒレですが、侮ってはいけない魅力があります。飼うほどに深みを増す体色、求愛行動、婚姻色。繁殖にも挑戦しやすいので初心者にもオススメです。中国の生息地では開発により絶滅したと言われています

ラスボラ・エスペイ

バチ状の模様とオレンジの体色が特徴の魚種。水に慣れてくると体色が蛍光色と言えるほど強いオレンジ色になります。しっかりと存在感を放ちながらも中間系の落ち着いた色合いのため、自然感たっぷりの水景によく合います

パイロットフィッシュを入れるタイミング

水槽をセットし、ヒーターとフィルターを作動したらすぐに入れて問題ありません

もちろん水合わせはします

水槽をセットしてから本格的に魚を入れるまでの間は、”バクテリアを飼育する時期”と捉えても良いでしょう

バクテリアのエサとなるアンモニアを与えるために、パイロットフィッシュを導入します

仮にパイロットフィッシュを入れないとすると、増えてほしいバクテリアが増えず、微生物の勢力図が変わってきたりします

そうなると水槽の立ち上げがスムーズに進まないことがあります

パイロットフィッシュを入れないとどうなる?

どうもなりません(笑)その環境に適応した微生物が増えていきます

ただ最終的に魚を入れるのであれば、排泄物を分解するバクテリアに多く居てもらいたいので、これを集中的に増やしておく必要があります

その効果的な方法が、パイロットフィッシュを導入するということです

パイロットフィッシュを入れずに水槽を立ち上げる方法

他に水槽をお持ちで、順調に維持できている場合には、その水槽の水を使って新規に水槽を立ち上げることができます

この時使用した水を”タネ水”と言ったりします

水質が良い状態で、バクテリアもある程度お引っ越しできるので、通常よりも早く立ち上げが可能です

パイロットフィッシュを入れる場合も、まっさらな水よりは負担を減らしてあげることができます

パイロットフィッシュは何匹入れたらいいの?

パイロットフィッシュの数の目安は

  • 30cm 3匹以下
  • 45cm 4匹以下
  • 60cm 5匹以下

くらいです

あくまで目安で、環境によって調節します

例えば栄養系ソイルを使っているとコケが発生しやすいのでパイロットフィッシュは少なめにして様子を見るとか

数を少なくしてもアンモニアを発生させれば水槽は立ち上げに向かいます

その際、立ち上がるまでの期間は長くなるかもしれません

パイロットフィッシュという名前の海水魚がいた!

ブリモドキという、スズキ目アジ科の海水魚がいます。大型魚、船等に付いて泳ぐ習性から、パイロットフィッシュという英名があります。いや付いてってるだけだろ(笑)

出典:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/ブリモドキ

まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございます! パイロットフィッシュについてお話ししました。要点をまとめます

パイロットフィッシュとは、水槽立ち上げ時に数匹だけ入れる魚のこと

バクテリアのエサとして排泄物を出してもらい、効率よくバクテリアを増やすことが目的です

パイロットフィッシュの数の目安は

  • 30cm 3匹以下
  • 45cm 4匹以下
  • 60cm 5匹以下

パイロットフィッシュに適した魚は、小型で丈夫、今後も飼育を続けられる魚が望ましいです

パイロットフィッシュを入れないと理想的な環境になるまで時間がかかるので、導入をオススメします


パイロットフィッシュについて、ご理解いただけましたか?

水槽立ち上げ時からリセットの日まで、ぜひ大切に育ててあげてください

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