侮ってはいけないアカヒレの魅力【偏見鑑賞魚図鑑】

熱帯魚図鑑

アカヒレは安くて地味で、ありふれている存在と思っていませんか?

生き餌として売られたり、コップに入れられたり、ひどい扱いを受けているアカヒレ

そんなアカヒレですが、じっくり飼いこんでいると・・・

タイトルのとおり、アカヒレには侮れない魅力があります

私がアクアリウムにハマるかハマらないか、その最初の分岐点はアカヒレでした

・・・自分語りをするつもりはありませんが、当時小学生だった私が感じたアカヒレの魅力についてお話しします

アカヒレについて


学名Tanichthys albonubes
分布中国 ― 広東省
最大体長5cm
温度10~27度
水質弱酸性~弱アルカリ性
繁殖容易

古くから親しまれている中国原産のコイの仲間です。小型で美しいだけでなく、温帯種のため低温に強く、コップなどの小型の容器で飼育できることからコッピーの愛称でも知られています。名前の通り赤く染まるヒレと体側のブルーのラインは観賞価値が高く、生餌として扱われたりもしますが、飼育が楽しめる入門にうってつけな種といえるでしょう。アクアリウムではポピュラーな種ですが、生息地の白雲山周辺では開発によりすでに絶滅したと言われています。飼育は容易でエサもなんでも良く食べ繁殖力も旺盛です。

引用:チャーム販売ページ

「コッピー」はもはや死語ではないでしょうか

アカヒレはネオンテトラに並ぶくらいポピュラーですね

ショップでは100円を切るくらいの値段で売られています

アカヒレでもヒレが長い「ロングフィン」は、値段が跳ね上がりますね

この記事は普通のアカヒレについてです

普通の小学生が、普通のアカヒレを飼って感じたことについてお話ししていきます

色揚げ

アカヒレは個人的に、思い入れのある魚です

その理由は、飼育のいろいろな楽しさを教えてくれた魚だからです

私が小学生のころ、親が水槽を買ってくれました

管理は親がやっていましたが、私はお小遣いで買える範囲で、ときどき魚を買ってきて入れたりしていました

その中のひとつが「アカヒレ」です

導入から数ヶ月たつと、

「最初のころより色がキレイになった気がする!」

子供ながらに、アカヒレの美しさに感動しましたね

体のラインの周辺にはキラキラと星屑のような光沢

燃えるような赤いヒレ

アカヒレってお絵描きアプリ等で描こうとしてもイマイチうまく描けないんですよ、ネオンテトラは簡単に描けるのに。深みがある色ってことなんでしょうか?

「色揚げ」なんて言葉は知りませんでしたが、実際にまのあたりにしたのでした

色揚げ:環境に馴染んでストレスが減り、本来の美しさを発揮すること

同じ水槽にネオンテトラもいましたが、私はアカヒレが強烈に気になり出します

フィンスプレッディング

小学生の私はいつでも水槽が気になり、張り付くように観察を続けます

あるときアカヒレが面白い行動をしているのを見つけました

他のアカヒレの視界に入るところに来て、バッとヒレを広げています

これは「フィンスプレッディング」と言って、オスがメスにアピールするときにする行動です

扇のようにヒレを広げて・・・そのまま水流にす〜っと流されていきますw

よく考えたら、ヒレを思いっきり広げている間は泳げないから、流されていくのですね

これを何度も何度も繰り返していました

当時は、親に求愛行動だと教えられてもあまりピンときませんでしたね。ただ面白いなぁと思っていました

繁殖

水槽にはアカヒレは3匹くらいだったかな?でも頭の中には100匹以上のアカヒレが泳いでいましたw

いつものように張り付いて観察していると、とても小さな動くモノを見つけました

よ〜く見ると、目が付いてる!

2匹いる・・・!?

稚魚だとわかった私は驚きとともに、「このままじゃ他の魚に食べられちゃうんじゃないか!?」と思いましたね

見失うと見つけられないかもしれない・・・

こんなときに親はまだ仕事から帰ってきていない

一刻を争う事態です

とりあえず適当な容器を探してきて、水槽に手をつっこんで稚魚を容器に誘い込み、保護しました

後日、稚魚用にプラケースを買ってもらい、ベビーフードやゆで卵の黄身などを与えて育てる日々

やがてその魚はアカヒレと判断できるまでになりました

もう捕食されなさそうなサイズになったとき、元の水槽に入れました

アカヒレが+2増えた!

初めて、飼育している魚の繁殖を体験しました

小学生の小遣いで買えるけど、稚魚から育てた2匹のアカヒレは特別な存在です

たったの3匹だったアカヒレから、

  • 色揚げの効果
  • フィンスプレッディング
  • 繁殖

といったことを教えてもらいました

これって、「命」の美しさのようなものですね

単純に見た目のキレイさではなく、生命の営みを通じて感じられる美しさです

小学生の私はそんなことはよく分かってませんでしたが、心を打つものがあったのは確かです

まとめ

いかがでしたか?

思い出話を語ってしまいましたが、こんなふうにアカヒレは、

  • 色が揚がると本来の美しさを発揮する
  • フィンスプレッディングなどの求愛行動を観察できる
  • 繁殖ができる

といった、飼育の醍醐味が揃っています

なにしろ、小学生でも見入ってしまう美しさです

稚魚もかわいいですよ!

他には

  • 手に入りやすい
  • 価格が安い
  • 低温に強い
  • 適応水質が幅広く丈夫
  • 温和
  • パイロットフィッシュに最適

などのメリットもあります

ですが、安いとか希少性とかではなく、どんな魚も精一杯生きている姿が美しいんです

コップなんかで飼わないでくださいね!

以上、侮ってはいけないアカヒレの魅力についてでした

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