いつものように水槽を観察していると・・・
・・・!?
ちっこいミミズのような生き物がいる!
ソイルもよく見ると、ソイルの粒の隙間を何かが動いている!気持ち悪い・・・
こんな経験ありませんか?
私はあります。その度にリセットしていました。笑
でもこれは大丈夫です。
はい、大丈夫なんです。
もう一度言います。だい
そもそもこの虫たちは何?
招かれざる生き物たち。入れた覚えがないのに、いつの間にか発生しているこれらの虫。
彼らは、
- 水草にくっついてきた
- ソイルに紛れていた
- 羽虫が水槽内に卵を産んだ
といった経路で侵入します。
駆除方法や水際対策は後ほどお話ししますので、代表的な種類をご紹介します。
- ミズミミズ
- ミズムシ
- トビムシ
- プラナリア
ミズミミズ
文字通り、水中にいるミミズのような細長い虫です。ソイルや流木にくっついて移動しますが、水中に投げ出されるとバタバタと激しく動きます。
それが、嫌いな人は嫌いですね・・・。
これは全く問題ありません。むしろ魚にとって良質な生き餌となります。爆発的に増えることもありません。
環境が落ち着いてくるとあまり見かけなくなりますが、完全にいなくなることもないでしょう。
セット初期に発見しやすいです。
対策
特に対策は必要ないと言えますが、見たくない場合は魚を入れましょう。発見次第食べてくれますよ。
大きい魚だとミズミミズを見落としがちなので、小型の魚を多めに入れてみてください。
ミズムシ
こいつはちょっと気持ち悪いです。見た目はゲジゲジとフナムシを足したような感じで、昆虫感が強いですね。
水中を泳いだり、低床内を移動したりします。
水質には影響ありませんが、成長すると目につくサイズになるので鑑賞性に影響します。
対策
ミズムシを捕食できるサイズの魚を入れることで抑止力になります。
ハニードワーフグラミーや、サイアミーズフライングフォックス、チェリーバルブなどはいかがでしょうか?
トビムシ
水中ではなく水上の、ガラスの内側に発生する虫です。点のように小さくて姿は確認しづらいですが、ぴょんぴょん跳ねている虫です。数もそれなりに多く発生します。
水位を変えても、生活の場所が上下するだけで駆除できません。水をかけても素早さと軽さのためか、全て避けられてしまいます。
有効な対策はありません。しかしながら、水槽の外側に出ることはほぼないです。ガラスの内側だけで生活しているので、実害はありません。
季節によってほとんど見なくなったりします。
対策
- 水槽に蓋をする
- 水位を少し下げる
- 水草を水上に露出させない
といったことで、見る人のストレスが緩和されます。試してはいませんが、虫が嫌うハッカの香りがするものを水槽の近くに置いてみるのはどうでしょう?
いずれにせよ、あまり気にしなくて大丈夫な虫です。
プラナリア(お前はダメだ)
こいつはちょっと気をつけておきたいやつです。
見た目は細長いですが、白っぽくてミミズよりも太く、なめくじのようにゆっくり動きます。
そして、頭部をよく見ると2つの目を確認できます。
胴体を切断しても2匹に分裂するという驚異的な生命力を持ち、一部では研究対象にされるほど。
水槽の環境が悪かったり、長期維持している水槽で大発生することがあります。
対策
水草にくっついているか、魚を買ったときに飼育水に入っていたという経路が主です。
ですので、
- 水草を買ったら・・・水草を「水草その前に」で薬浴する
- 魚を買ったら・・・魚をいったんプラケースに移してからアミですくって水槽に入れる
といった下処理を挟むといいでしょう。
うまく管理している水槽でも、数匹は発生するものです。それくらいならタンクメイトとして受け入れましょう。
大発生してしまった場合は、プラナリアZEROという薬が有効です。
虫は無視しましょう
「あなたの水槽にはどんな生き物がいますか?」と聞かれると、
「熱帯魚と、エビがいます」と答えられるかもしれません。
ですが実際は、おびただしい数の微生物がいます。
微生物は少し大きい微生物に捕食され、さらにそれより大きい微生物に捕食されます。
そうしてどんどんと上等になって、ミズミミズやミズムシになってくるのです。
それらは、熱帯魚によって捕食されます。(プラナリアはちょっと別ですが)
飼育したい生き物が、ピラミッドの頂点に入ればいいのです。
虫と共存することでうまくいく
小さな虫がいたということは、それらが捕食できる微生物が豊富ということ。
これは水槽内にちゃんと環境ができてきた証拠でもあります。
特にネイチャーアクアリウムでは、こういった微生物と共存することを大切にします。
彼らは土壌や水を改善するとされ、水や水草にとって良い効果をもたらしてくれます。
小さな生命を愛せずして、ネイチャーアクアリウムは語れない。
世界的に権威のあるアクアリストの言葉です。
水際対策
とはいえ、です。
外の環境から持ってきたものは、あなたの水槽環境を崩す要因を含んでいることもあります。
あなたの水槽で、ゼロから立ち上げたものは自然の摂理に従っていますが、ショップから持ち込まれた水はそれを超えて悪影響を及ぼすこ可能性を含みます。
そこで、それらのリスクを抑えるために「下処理」をしましょう。
買ってきた水草の下処理
水草を「水草その前に」で薬浴する、または炭酸水ですすぐ。
これで害虫やスネールをある程度駆除できます。
スネールの卵には効果はありません。卵は目視でできるだけ除去しましょう。葉の裏側などに注意です。
同じ効果のものを自作することもできます。詳しくは以下の記事をどうぞ。
魚を入れる前の下処理
魚をショップの飼育水ごとプラケースに移し、水合わせをしたのちに魚だけアミですくって水槽に入れる。
こうすることで、ショップの飼育水に含まれる微生物の混入を抑えられます。
まとめ
いかがでしたか?虫に対して、少しでも見る目は変わりましたでしょうか?確かに気持ち悪い部分もあります。拒絶反応をとってしまう方も多いでしょう。
ですが、水槽に自然環境を再現する上では、むしろメリットの方が大きいです。うまくバランスをとって、良好な環境を作っていきましょう。
虫が異常発生してしまった場合は、どこかバランスが崩れています。
すぐに薬を投入せず、水質を見直してみましょう。水質が良くなってくれば、虫もあまり見なくなります。ソイルの中とかで、土壌の改善に一役買ってくれているはずです。
虫はいても大丈夫なんです。笑
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