メダカの卵を発見したんだけど、どうしたらいいの?
こういった疑問にお答えします。
メダカは姿や泳ぎの可愛らしさはもちろん、飼育が簡単で繁殖もできることから、大変人気の観賞魚です。近年はブリーディングの人気もあり、新たにメダカを飼い始めた人も多いのでは?
さて、そんなメダカを飼育中に卵を発見した時は、いったいどうすれば良いのでしょうか?
本記事ではメダカの卵の取り方を中心に、具体的な取り方や効率よく回収する方法について解説しています。
日々可愛がっているメダカが抱卵した人、ちょっと高級なメダカを効率よく増やしたい人の参考になれば幸いです!
メダカの卵を取る前に知っておきたい前知識
メダカの卵を取る前に知っておくべき知識をかるくお話しします。効率よくメダカの卵を回収する上でも役立つ知識です。「いやいや、とにかく卵を取る方法を知りたいんだ」という人は飛ばしてくださいね。
- メダカの産卵について知っておくべき数字
- メダカの卵について
- 卵の扱い方|指で直接取ってOK
- 卵の保管場所について
メダカの産卵について知っておくべき数字
以下のことだけは覚えてください!
- メダカの産卵期は4〜10月
- 水温を20℃以上にしていれば一年中産む
- 日照時間を14時間程度にするとより良い
- 一度に産む数は10〜30個(新米母メダカは数個しか産まない)
- 卵は1〜2週間で孵化する
たくさん卵を取りたい場合は上記を参考にしてください。一方で、繁殖行動はとても体力を使うため、メダカの寿命に影響することも頭に入れておきましょう。
交尾は朝に行われます。その後、母メダカはしばらくお腹に卵をつけて泳ぎ、適当な場所に卵を付けます。よって効率よく回収したい場合は早い時間の方が良いということですね。
メダカの卵について
卵には粘着性の糸がついていて、卵どうしでまとまっていられたり、水草などに産みつけられるようになっています。
産みつける場所は、
- アナカリスやマツモなどの葉
- ホテイアオイやアマゾンフロッグピットなどの浮草の根
- ウィローモス
- 人工の産卵床
というように、水槽内の中層〜上層はあまり関係ないようです。卵を産みつける場所がないと、そのまま下に落としてしまい、回収が困難になります。
卵の扱い方|指で直接取ってOK
メダカの卵(有精卵)は簡単には割れないため、直接指でつまんで回収しても大丈夫です。低に落ちている卵はスポイトで吸い取って移してもOK。少々乱雑に扱っても大丈夫なところが、メダカのブリーディングを流行らせる理由の一つでしょう。なぜなら、弁当のタレを入れるような小さい容器に卵を入れて発送が可能なため、取引がしやすいからです。
それはさておき、卵は有精卵と無精卵があることは覚えておきましょう。
- 有精卵:きれいな透明をしている。指で摘んでも割れない。
- 無精卵:白く濁っていて、指で割れる。カビが生えやすいため、見つけたら早めに取り除きましょう。
どちらにせよ、指で触ってOKです!
卵の保管場所について
卵も生モノです。産卵から1〜2週間程度で孵化するので、あまりのんびりもしていられません。取った卵をどうするか、事前に決めておくことをおすすめします。具体的には、
- 親メダカのいる水槽に仕切りをしてそこに移す
- 別水槽に移す
といった方法があります。
親メダカのいる水槽に仕切りをしてそこに移す
産卵ネットやサテライトなどを設置して、飼育水は同じですが隔離することで親メダカや他のメダカに食べられないようにする方法です。メリットは、
ことが挙げられます。デメリットは、
ことです。様々な商品がありますが総じてあまり大きくはないため、効率よく増やしたい場合には向きません。
別水槽に移す
別水槽に卵を移し、孵化から針子の飼育まで行う方法です。捕食する存在がいない環境で、じっくりと育てることができます。
深さよりも広さを重視して、ある程度水量が多い方が適しています。なぜなら、無精卵はカビが生えることがあり、水が少ないと急速に水質を悪化させるからです。ちなみにレッドラムズホーンを入れておくと、無精卵だけを食べてくれますよ。
メダカの卵の取り方
ここからは、具体的な卵の取り方を解説します。
- 水草から取る
- 人工産卵床
- お腹から直接とる
- 別水槽で産卵させる
水草から取る
マツモやアナカリス、ウィローモスなどの水草があれば、どんどん卵を産みつけます。見つけたら水草ごと別容器に移すか、指で卵だけをつまみ取りましょう。
卵を見つけにくいことがあるため、回収率は良くはありません。
メリットは、人工物を使わないため自然感を損なわないこと。個体によっては浮草だけでなく、低い場所にある水草に卵を産みつけることもあります。
ほどよくメダカを増やしたい人にはおすすめ
人工産卵床
人工の産卵床を浮かべておき、卵を産みつけたら産卵床ごと移す方法です。または、産卵床から卵だけをとって孵化水槽に移します。最も一般的と思われる方法で、以下のようなメリットがあります。
自作する愛好家も多いです。扱いやすい産卵床を自作するのも一興ですね。
デメリットとしては、人工的で自然感を損なうことくらいでしょう。ネイチャーアクアリウムの環境でメダカを飼育している場合はそぐわないかも。しかし、それほど主張するものでもありません。
ネイチャーアクアリウムとは?【日本発祥】なぜ世界的に認められたのか
お腹から直接とる
卵を抱いたメスのお腹から筆などを使って直接とる方法です。「直接採卵」と言われることもあります。
具体的には、抱卵したメスを網で掬い、お腹を露出させた状態で柔らかい筆などで直接卵を取ります。どの親なのかが確実にわかるのがメリットです。
デメリットが多く、
といったことが挙げられます。特に人間の指の温度でメダカが火傷を負うことがあるので、触れないように行うことも重要です。
高級メダカなど、「絶対に卵を取りたい」とき以外はおすすめしません。
人間さぁ・・・w
別水槽で産卵させる
ペアのメダカを別水槽にうつして、そこで産卵させる方法です。前述した、産卵を促す環境にするとより効果的。産卵したら親メダカを元いた水槽に戻します。
- どの親かが分かること
- そのまま孵化〜稚魚育成に移行できる
- 卵の回収率が高い
といったことがメリットです。親メダカへの負担もそれほど大きくありません。高級メダカを買ったばかりで、まずは数を増やしたいというときにおすすめです。
まとめ
メダカの卵の取り方を解説しました。
- 水草から取る
- 人工産卵床から取る
- お腹から直接取る
- 別水槽で産卵させる
といった方法がありましたね。
なんだかんだ人工の産卵床が、扱いやすさ、管理のしやすさから支持されています。さらに、サテライトや隔離用のネットを使うことで、安全かつ安価に孵化から稚魚の飼育が可能です。
本記事が、卵の回収を実践し、繁殖成功の助けになれたら幸いです。
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