外掛け式フィルター選びのポイントとメリット・デメリットを解説

アクアリウマー
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水槽に設置するフィルターは、いろいろな種類があってどれを選んだらいいかわからない・・・。外掛け式フィルターは簡単そうだけど、私の水槽でも使えるかな?外掛け式フィルターのメリット、デメリットも教えて!

こういった疑問にお答えします。

ろ過フィルターにはさまざまな種類があり、

それぞれに一長一短があります。

その中でも外掛け式フィルターは、安くて簡単、しかも上手に使えばしっかりろ過能力を発揮してくれるフィルターです。

本記事では、

  • 外掛け式フィルターについて
  • 外掛け式フィルターの性能を左右する違い
  • 外掛け式フィルターのメリットとデメリット
  • 外掛け式フィルターのデメリットを回避する方法
  • 外掛け式フィルターが向いている水槽
  • おすすめの外掛け式フィルター

という構成でお話しします。

フィルター選びの参考にどうぞ!

外掛け式フィルターとは?

外掛け式フィルターとは、濾過装置のひとつです。

水を貯めるタンク(濾過槽)の排水部分を、水槽のフチに引っ掛けるように設置します。

水槽の水をポンプで汲み上げて濾過槽に送り、フィルターを通した水を再び水槽に戻します。

ほとんどの製品は、フレームが無いガラス水槽に対応しています。

外掛け式フィルターの性能を左右する違いについて

外掛け式フィルターと一口に言っても製品によって多少の違いがあり、性能や使い勝手に影響があります。

ここではいくつかの例をご紹介します。

ポンプの位置の違い

水を汲み上げるポンプが水槽の中にあるか、外にあるかで勝手が変わります。

まず、ポンプが水槽の中にあるタイプですが以下のような特徴があります。

  • 呼び水が不要
  • 作動音が静か

呼び水というのは、ポンプで水槽の水を汲み上げる際に、それらをつなぐパイプを水で満たす作業のことです。水で満たされていないと循環が始まりません。ポンプが水槽内にあるタイプは呼び水が不要ということで、簡単というメリットがあります。

一方のポンプが水槽の外にあるタイプには以下のような特徴があります。

  • ポンプが外にあるので水槽内がスッキリする
  • メンテナンス後など、再始動の際に呼び水が必要
  • ポンプの振動が気になることがある

水槽内を占領するものが減るので景観を損いません。これは大きなメリットではないでしょうか。そのぶんフィルター本体側は厚みが増します。

外掛け式フィルター内のポンプの振動が水槽のガラスに伝わってうるさく感じる場合があります。多くの製品は水槽との接点にゴムの部品を使用したり、ポンプの配置を工夫してこの問題をクリアしています。あまり気にしなくても大丈夫でしょう。

専用のろ材カートリッジしか使えないもの

外掛け式フィルターによっては、メーカーの専用ろ材カートリッジしか使えないものもあります。

スリムな製品に多く、自分好みのろ材にカスタムして使えないというデメリットがあります。

とくにろ材カートリッジに活性炭が含まれていると、活性炭は1〜2ヶ月で効果が落ちるため、交換が必要になります。そうするとせっかく定着したバクテリアも捨てることになるため、水槽環境的にもコスパ的にも良くありません。

外掛け式フィルターのメリット

外掛け式フィルターには以下のようなメリットがあります。

  • 本体の値段が安い
  • 設置が簡単
  • 水槽内のスペースを取らない
  • メンテナンスが楽
  • CO2が逃げない(水草水槽にも使える)
  • 構造がシンプル

一つずつ解説していきます!

本体の値段が安い

外掛け式フィルターは本体価格が千円以下のものから3,000円程度と安いです。

外部フィルターが5,000〜10,000円するので、うまく利用すれば初期費用をかなり抑えられます。

投げ込み式や底面フィルターと違い、別途エアーポンプを買う必要もありません。

設置が簡単

ろ材をセットして、本体をガラスのフチに掛けたら設置完了!

必要なら呼び水をして、コンセントを挿せば循環がスタートします。水の中に手を入れる必要もありません。

外部フィルターなどはホースの長さを調整したり、各種パイプを水槽に設置したりと、何かとハードルが高いです。

外掛け式フィルターは、数あるフィルターの中でも特に簡単な部類です。

水槽内のスペースを取らない

外掛け式フィルターは、水槽内に入る部分は給水パイプと水中モーター部分のみで、水景を圧迫しません。

モーターが水槽の外にあるタイプは、さらに水槽内のスペースを広く使えます。

そのため、水草の植栽スペースやレイアウト素材の置く場所を広く取れます。

メンテナンスが楽

ガラス面に掛かってるだけなので、外してそのまま洗い場に持っていけます。

フィルターのカートリッジを交換する時も、多くの商品は手を濡らさず交換できます。

CO2が逃げない(水草水槽にも使える)

水面があまり波立たないためCO2が逃げにくいです。

つまり外掛け式フィルターは水草水槽にも使用できます。

逆に水面が波立つような水位に調整して、生体のために酸素をたくさん供給したりもできます。

構造がシンプル

ポンプで水を循環するだけ、シンプルな一体型。

フィルターが目詰まりしてろ過槽の水位が上がっても、排水口から水槽内に水が流れ落ちるので、水漏れの心配が少ないです。

外部フィルターのように、ホースの繋ぎ目から水が漏れる事を心配しなくて済みます。

外掛け式フィルターのデメリット

外掛け式フィルターのデメリットをお話しします。

  • ろ過能力が弱い
  • ランニングコストがかかる
  • 景観を損なう
  • 奥行きが増える
  • 音が気になる場合がある

ろ過能力が弱い

ろ材カートリッジはバクテリアの定着する面積が小さいため、ろ過能力は弱めです。

ランニングコストがかかる

ろ材カートリッジを毎回替えていると、お金もかかるしせっかく増殖したバクテリアも捨ててしまうのでもったいないです。

景観を損なう

おおかた水槽の背面側に設置するため、水槽を正面から見たときにフィルター本体が思いっきり見えます。

奥行きが増える

水槽の背面に設置したとき、フィルター本体の奥行きが加わります。

メンテナンスのしやすさや、湿気による壁紙の劣化を考えて、さらに壁から離す必要があります。

音が気になる場合がある

ポンプが水槽内に水没するタイプはあまり気になりませんが、水槽の外側にあるタイプは振動の音が気になる場合があります。

商品によって当たり外れがあるようです。

デメリットを解決する方法

外掛け式フィルターのデメリットを解決して利用する方法です。

ろ過能力が弱い → ろ過能力をアップする

純正のろ材を使わずに、別のろ材をたっぷり詰める事でろ過能力をアップできます。

例えば、ラクラクパワーフィルターMはろ過槽の容量自体は1リットル弱あるので、けっこうたくさん入ります。

エーハイムメックなどのろ材をネットに入れてろ過槽に入れます。


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ランニングコストがかかる → ろ材カートリッジを使わない

上で解説したように、別のろ材を使うことでランニングコストを抑えられます。

または、ろ材カートリッジに含まれている活性炭だけを抜いて使用します。

(活性炭は汚れを吸着しますが、月日が経つとその汚れを吐き出してしまうため)

景観を損なう → 外掛け式フィルターを隠す

以下のような方法があります。

  • バックスクリーンを貼る。
  • 水草やレイアウト素材をセンターに配置して隠す
  • 撮影の時だけどけることを前提として割り切る

上2つは、見えなくして隠すというものです。

3つ目は取り外しが簡単なことを活かした選択肢です。

奥行きが増える → 奥行きが薄いものを選らぶ

スリムタイプの水槽、外掛け式フィルターを使いましょう。

スリムタイプの外掛け式フィルターはろ過槽の容量も小さくなるので、ろ過能力も低くなるというデメリットが発生します。

外掛け式フィルターを水槽の側面に設置するのは、反対側の水の流れが滞るのでオススメしません。

水槽を部屋のコーナーに斜めに置くという手段もあります。

音が気になる場合がある → 音が小さくなる水中モータータイプを選ぶ

ポンプが水中に水没するタイプなら、騒音を抑えることができます。

外掛け式フィルターが向いている水槽

外掛け式フィルターが向いている水槽についてお話しします。

具体的には以下の3つです。

  • 小型水槽
  • 生体が少ない水槽
  • サブフィルターとして使う

それぞれ解説していきます。

小型水槽

外掛け式フィルターは、外部式や上部式に比べるとろ過能力は劣りますが、幅30cm以下程度の小型水槽の水量なら問題なくろ過できます。

また、外部フィルターでは水流が強すぎてしまう場合でも、外掛け式フィルターなら程よい水流を生み出せます。

メンテナンス性から見ても、良い選択肢ではないでしょうか。

生体が少ない水槽

上記のろ過能力の観点で、生体が少なければ水も汚れにくいということで、60cm水槽でも生体が多くなければ外掛け式フィルターで対応できます。

その場合は水草による浄化作用と併用する気持ちで外掛け式フィルターを利用しましょう。

サブフィルターとして使う

メインフィルターとは別に、ろ過能力をサポートするものとして外掛け式フィルターは便利です。

それはやはり設置が簡単ということと、好みのろ材に絞って使用できるというメリットがあります。

また、うまくいっている水槽のバクテリアをもらうために、しばらく外掛け式フィルターを回すという使い方もありです。

外掛け式フィルターのオススメ3選

オススメの外掛け式フィルター3つをご紹介します。

テトラ オートワンタッチフィルター AT-60


水中モーターでとても静かです。

なにより安い!

定番で実績がある製品です。

ろ材を増やしたりは難しいので生体が少ない水槽や、稚魚水槽にオススメ。

GEX ラクラクパワーフィルターシリーズ

大容量のろ過槽!ラクラクパワーフィルターLでろ過槽容量が1.33Lあるので、ろ材を変えて使えば高いろ過能力が期待できます。

モーターが外側にあるので、水槽内のスペースを広く取ることができます。

角度調整ができるルーバーも地味に便利。

外掛け式フィルターの欠点を工夫してカバーできる、オススメのフィルターです!

トット パーフェクトフィルターシリーズ


外掛け式フィルターの弱点であるろ過能力の弱さをカバーした製品。

高いろ過能力を一体型のフィルターで実現したい人にオススメ。

浄水場のろ過システムのようなメカメカしい見た目が良いですね!

中級者以上向けです。

まとめ

外掛け式フィルターは設置が簡単というのが、他のフィルターには無い大きなメリットです。

デメリットをカバーしながら上手に使えば、シンプルな構成のアクアリウムが実現します。

水槽の水が良好であれば、外掛け式フィルター1本でもちゃんと維持できます。

最初のフィルターとしてもオススメです。

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