メダカを飼おうと思っているんだけど、ろ過フィルターって必要?っていうか、そもそもろ過フィルターってなんなの?
ろ過フィルターは水をきれいにする装置だよ。ろ過フィルターを使うことで、魚が快適に暮らせるようになるんだ。今回はろ過フィルターについて話していくね。
ろ過フィルターとは水をキレイにする装置
ろ過フィルターは、水を「ろ過」して魚にとって住みやすい水にする装置です。
また、水流を発生させるという効果もあります。
ろ過フィルターを上手に使うことで、魚が健康に暮らせるとともに、水もピカピカになります。
魚が住みやすい水ってどんな水?水道水をカルキ抜きしたものじゃダメなの?
魚のフンや餌の食べ残しは、あっという間に水を汚していくんだ。それを放置すると魚が病気になったりするよ。有害物質を分解したり、除去したりして無害化するのが「ろ過」の役割なんだ。
ろ過がちゃんとしている水は、住みやすい水ってことだね。
そう!トイレもエアコンも無いワンルームに閉じ込められたら人間が人間らしく生きられないよね。
例ええぐっ!
生き物が快適に暮らせる「ろ過が行えている」水とは
ろ過がどのように行われるかというと、具体的に以下の3つがあります。
- 物理ろ過★★★
- 生物ろ過★★★★★★★★★★
- 化学ろ過★
ちなみに”★”マークは重要度です。それぞれ簡単に解説します。
物理ろ過
水中にただようゴミ(枯葉やフンなど)をキャッチして一箇所にまとめる。キッチンの三角コーナーをイメージするとわかりやすい。定期的に取り除く必要がある。ゴミがフィルター内に入って目詰まりするのを防ぐ意味合いが大きい。
生物ろ過
有害物質を分解する微生物の働きによって水をキレイにする。微生物は「バクテリア」と言う。バクテリアは有害物質をエサとして増えていく。コイツらを増やすことが、アクアリウム成功のカギ!
化学ろ過
有害物質を吸着するモノを入れて行うろ過。活性炭が一般的。ただしある程度吸着したあとは、こんどは放出してしまうため、定期的に交換しなければならない。化学ろ過は初めのうちは考えなくて良いです。
生物ろ過が特に重要ってことだね!
うん、マジでテストに出るレベルだから
じゃあ具体的にどうやったら生物ろ過ができるの?
バクテリアを増やして、維持することだね。ポイントは水流、表面積、そして酸素だ。
本当にテストに出そうなやつじゃん
生物ろ過に大切な水流・表面積・酸素
バクテリアについて深掘りします。といっても専門的なことは省くのでご安心を。バクテリアは、
- 物体の表面で増殖する
- エサとなるアンモニア等が必要
- 酸素によって活発になる
かんたんに解説しましょう。
物体の表面で増殖する
バクテリアは何かの表面にくっついて増えます。それは流木や小石でもです。お風呂場の桶の裏側のヌルヌルも実はバクテリアの一種なんです。
エサとなるアンモニア等が必要
アンモニアなどの物質をエサとします。この性質を利用するのです。生き物がいれば老廃物がエサになるため、人為的に追加する必要はありません。
酸素によって活発になる
酸素、つまり「ぶくぶく」をすることでバクテリアの活動が活発になり、効率よく増やしていけます。「ぶくぶく」にはこんなメリットもあるんです。
そして水流を発生させ、汚れた水とバクテリアを接触させます。こうして生物ろ過が行われるのです。
ろ過フィルターには「ろ材」と呼ばれるものが必ず使われている。「ろ材」は綿みたいなやつだったり、リング状のやつだったり。
いつもその掃除はお母さんがやってくれるやつだね。
自分でやれよ・・・。ここまでで勘のいい人は気づいたかな?この「ろ材」にバクテリアが定着することで、効率よく生物ろ過ができるんだ。
ろ材について
ろ過フィルターに使われるろ材にバクテリアが定着します。どんなものでもろ材になり得ますが、
- 表面積が大きい
- 手入れがしやすい
- 水の流れを妨げない
ことが重要です。そのためたくさんの研究がなされており、今では以下のようなものが一般的です。
- ウール
- スポンジ
- リング状
- ボール状
ウールは見たことがあるのではないでしょうか。リング状やボール状は大きめなフィルターによく利用され、細かい穴が空いていて驚くほど大きい表面積を確保できます。
他にも、砂利や溶岩石といったものもろ材として活用するアクアリストもいます。
ろ材の表面積が大きい方が、バクテリアを抱え込めるキャパが大きいってことだね。つまり、大きいフィルターの方がろ過能力も高くなるってことだよ。
じゃあ、大きくて値段も高いフィルターを買わなきゃいけないの?
魚の数や水槽サイズに合ったものを選べば大丈夫。適合サイズ以下でも魚の数を減らせば、ワンサイズ下げても問題ないよ。そこら辺は感覚でわかってくるよ。
適合するフィルターの選び方
基本的にはパッケージに記載されている水槽サイズに合わせましょう。45cm水槽用とか、60cm水槽用と書いてあるはずです。
これらは小型の観賞魚で水1リットルに対して1匹で計算されていることがほとんどです。
例えば60cm水槽用ならメダカ60匹を飼育している想定で設定されています。30匹以下で飼育している場合は、フィルターのパワーをワンサイズ下げても対応できるでしょう。
生物ろ過の大切さもわかったし、ろ過フィルターを導入したいけど、いろんな種類があってわからないよ。どれを選べばいいの?
いくつか具体例とオススメ環境を挙げるね
投げ込み式フィルター
安価で設置も簡単なフィルター。とはいえ、しっかりとバクテリアが定着すれば、侮れないろ過能力を持つ。エアポンプが別途必要。
オススメ環境・・・30cm水槽や、小さめの睡蓮鉢に少ない数の生体
外掛け式フィルター
スタイリッシュなうえ、設置やフィルターの交換が簡単。薄型の商品が多いためろ材を入れられる量も少なめ。フィルターカートリッジは複数ある方がバクテリアの保持に有利。
オススメ環境・・・45cm水槽や、60cm水槽のスリムタイプ
上部フィルター
水槽の上に置いて設置。ろ材が多く入れられて酸素供給も同時にできる。たくさん生体を飼いたい場合に適している。デメリットとして、照明を置くスペースが減ってしまう。
オススメ環境・・・60cm〜。生体が多い、大型の魚を飼ってなおかつ水草を育成しない場合。
外部式フィルター
大きなろ材スペースで強力ろ過が実現する。設置は慣れないと少し難しいが、落ち着いてやれば大丈夫。水草水槽にも向くので、今後アクアリウムの方針が変わっても対応可。
オススメ環境・・・小型水槽を除くすべての水槽
まとめ
ろ過フィルターについて理解できたかな?
うん。バクテリアに頑張ってもらって、生物ろ過をすることで魚にとって住みやすい環境を作るのが大事ってことだね。
そう!バクテリアが定着すれば、アクアリウムの失敗も起きにくいよ。不純物も分解され、水もピカピカになる。頑張って。
ありがとう。ところで君はいったい?
数年前までラッシュ宅の水槽にいたメダカさ。
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