【アクアリウム】ろ過フィルターの基本・種類・特徴

アクア初心者
アクア初心者

ろ過フィルターって何?

どんな種類があるの?

どれを選べばいいの?

こういった疑問にお答えします!

アクアリウム用ろ過フィルターの基本

水槽で生き物を飼育するためには、ろ過フィルターが必要です。

生体の排泄物や餌の食べ残し、水草の枯れ葉などが原因となり、水槽の水は日々汚れていきます。

これらを取り除き、生体や水草が健康的に生きられる水質を維持するのがろ過フィルターの役割です。

ろ過フィルターの基本的な仕組み

水流を作り、ろ材と呼ばれる物に水を通して循環させるのが主な仕組みです。

ろ材はスポンジだったり、ウールだったり、円筒状の物をたくさん詰めたものだったり、マテリアルは様々です。

ろ材を通るときに、以下のようなアプローチで水をろ過します。

物理ろ過

スポンジやウールマットに生体のフンや水草の枯れ葉、水中のゴミを物理的に引っ掛けてキャッチします。

これらのゴミは一箇所に集められただけなので、人為的に取り除く事が大切です。

キッチンの三角コーナーのネットのような役割です。

生物ろ過

微生物(バクテリア)の働きにより、有害物質を分解・無害化するろ過の方法です。

バクテリアが多く住みつけるように、ろ材の表面積が重要になってきます。

水質を長期的に維持するためには、最も大切なろ過の方法です。

化学ろ過

セット後の初期段階に発生する水の濁りや、流木のアクによる黄ばみの原因を化学的に吸着・分解するろ過の方法です。

活性炭、ゼオライトなどが代表的なものになります。

ある程度吸着すると今度はそれらを吐き出してしまうので、ろ材は一定期間で交換が必要です。


上記の3つが、基本的なろ過の仕組みになります。

特に生物ろ過が大切です!

生物ろ過を担うバクテリアが増える事で、水質が安定します。

いわゆる水槽の立ち上げとは、このバクテリアを効率的に増やし、有害物質が検出されない状態まで持っていくことを指します。

この段階になると水はキラキラと透き通り、魚とガラスの間に水が存在しないかのような透明感を発揮します。

アクアリウム用ろ過フィルターの種類

それでは、実際にアクアリウムで使われているろ過フィルターはどのような種類があるのでしょうか?

ろ過フィルターには以下のような種類があります。

  • 外部フィルター
  • 外掛けフィルター
  • 投げ込み式フィルター
  • 底面フィルター
  • スポンジフィルター
  • 上部フィルター
  • プランツフィルター

それでは1つづつ解説していきます!

外部フィルター


水槽の外に設置するフィルターです。

給水パイプよりろ材を入れた容器へ水を送り、排水パイプから水槽内へ水を戻します。

水の循環はサイフォンの原理とモーターにより行います。

高いろ過能力、静音性、水草育成に最適なことから、最も選ばれるフィルターと言えます

オススメの水槽・用途

小型水槽を除くあらゆる水槽にオススメです!

小型水槽に適した外部フィルターもあります。


外掛けフィルター


水槽の縁に掛けて使用する小型のフィルターです。

ポンプで水を汲み上げ、カートリッジ型のフィルターを通した水を排水部分より滝のように水槽内に戻す構造です。

フィルターカートリッジは活性炭が入っているものが多く、物理・生物・化学ろ過を実現しています。

最大のメリットは、掛けるだけで設置が完了するという手軽さです。

値段も安く、初心者向きですが、フィルターカートリッジは小さいのでろ過能力は今ひとつです。

オススメの水槽・用途

水草が多く生体の少ない水槽、スリムタイプの水槽

投げ込み式フィルター


水槽の中に沈めて設置するフィルターです。

エアーリフト式で水を循環させるタイプがほとんどで、別途エアーポンプが必要です。

子供の頃に金魚やメダカ水槽で見た事がある人も多いのではないでしょうか。

水槽内の存在感が強いですが、おしゃれな陶器でできた商品もあります。


オススメの水槽・用途

生体の少ない水槽。他のフィルターと合わせてサブフィルターとして。

底面フィルター


水槽の底面にすのこ状に穴があいたパネルを敷き、煙突のように伸びたパイプを通して水を循環させます。

底面フィルターの上に敷いた低床(砂利やソイル)全てをろ材にしてしまうという画期的なフィルターです。

安価でシンプルながら高いろ過能力が期待できます。

外掛けフィルターと連結できる商品もあります。

ソイル+底面フィルターは、エビ水槽で人気のろ過方法です。

オススメの水槽・用途

稚魚やエビを飼育する水槽、生体メインの水槽。

スポンジフィルター


円柱状のスポンジが特徴的なエアーリフト式のフィルターです。

スポンジ部分が物理ろ過と生物ろ過を担います。

スポンジ内の表面積が大きく、バクテリアが多く定着する事ができるので、見た目以上の生物ろ過の能力を発揮します。

スポンジフィルター についてさらに詳しく:スポンジフィルターのメリット・デメリット【優れた生物濾過】

オススメの水槽・用途

生体メインの水槽、ベアタンク(底床やオブジェを入れない飼育に特化した水槽)

上部フィルター


水槽上部に設置するフィルターです。

ポンプで水を汲み上げ、箱状のろ材容器に水を流して再び水槽内に戻します。

ろ過能力が高く、フィルター本体のフタを開けてろ材を取り出せるのでメンテナンスがラク。

水が空気に触れるためCO2が逃げやすい反面、酸素を十分に供給できます。

水槽上部のスペースを取るため、照明が置けないなどから水草水槽には不向きです。

オススメの水槽・用途

生体メインの水槽。頭数が多い、大型魚などろ過力と酸素を必要とする水槽。

プランツフィルター

植物の根から養分を吸収させ、水を浄化するろ過の方法です。

ADAの侘び草と専用ハンガーを用いる事で初心者でも簡単で見栄えが良く、少数の小型魚を維持できる環境が作れます。

日照条件が良ければ電源すら必要としない飼育スタイルです。

オススメの水槽・用途

ベタ、少ない頭数の小型魚、エビ、稚魚を育てる水槽。日当たりが良い環境がある場合。


他にもろ過の方法はいくつかありますが、上でご紹介したろ過フィルターが一般的な種類になります。

まとめ

フィルターの基本と種類、オススメの水槽を簡単にご紹介しましたが、いかがでしたか?

各フィルターのより詳しい紹介については、それぞれの詳細ページに記載しています。

初心者の方に最もオススメなのは外部フィルターです。

その理由は、ろ過能力が高く、安定した水質をキープしやすいからです。

CO2が逃げない構造ですので水草水槽にも最適です。

最も失敗しにくいフィルターと言えます。

その他のフィルターはそれぞれに弱点があり、それをカバーする施策を取らないとなかなか水質の安定につながらないという事が言えます。

とは言え、小さいフィルターでも工夫を凝らせばじゅうぶんに水質を維持することができます。

水の中の、目に見えないサイズの世界で起こっている事を理解してくれば、大きいフィルターに頼らずとも水槽の維持は可能です。

いろいろなフィルターに挑戦してみるのも一興ですね!

コメント

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