【アクアリウム】観賞魚が死んでしまうのを防ぐためのガイド

大切に育てていたお魚が死んでしまう・・・。それは多くの方が直面する悩みです。しかし、心配しないでください。本記事では、観賞魚が健康で長生きするための解決策をご紹介します。

飼育環境や餌の与え方、ストレス予防、水槽のメンテナンスなど、さまざまな側面から問題にアプローチします。

観賞魚の生存率を向上させ、美しい水景と鮮やかな観賞魚が元気に泳ぐアクアリウムを維持しましょう!

観賞魚が死んでしまう理由

観賞魚が死んでしまう理由は以下のことが考えられます。

  • 水質悪化
  • 水質に適応できない
  • ストレス
  • 餓死
  • 病気
  • 導入時のダメージ

それぞれどういうことか解説します!

水質悪化

特に多い原因がこちら。観賞魚の排泄物や餌の食べ残しにより、水が汚れてしまってお魚が生きられない水質になっているというケースです。

排泄物や餌を放置しているとアンモニアという物質が発生します。これはお魚にとって猛毒なんです!

通常はフィルターによってろ過(無毒化)されますが、フィルターの性能が低かったり目詰まりしてろ過能力が弱まると、アンモニアに毒されてしまうことがあります。

水質に適応できない

お魚それぞれが、適応できる水質が異なります。例えば水温。暖かい地域に暮らしていた熱帯魚は、日本の冬の水温に耐えられないでしょう。

少し難しい話ですが、水質を表す指標にpHというものがあります。pHが高いとアルカリ性、低いと酸性となります。酸性を好むお魚を飼育する場合、水槽の水がアルカリ性だと調子を崩しやすくなります。

つまり、適応できる水温やpHと実際に飼育している水質が異なるほど、お魚は弱ってしまいます。

ストレス

ストレスにさらされ続けると免疫力が下がり、病気になったり、餌を食べなくなって死んでしまうことがあります。ストレス要因は、

  • ひとまわり大きな魚にしつこく追い回される
  • 隠れる場所がない
  • 群れて行動する魚なのに、仲間がいない
  • 水槽が小さすぎる
  • 電気がついたり消えたり、人通りが多い場所に水槽が設置されている

といったことがストレスにつながります。ストレスを感じるとお魚はエサをあまり食べなくなり、無気力そうにしていることが多いです。

餓死

餌を食べれなくて死んでしまうこともあります。

  • 餌を食べるのが遅くて他の魚に先に食べられてしまう
  • 強い魚が餌場を占領している
  • 餌の選択を間違えている

といった場合、餌にありつけずどんどんと弱ってしまいます。3つ目の餌の選択とは、生き餌しか食べないのに人口餌を与えるとか、低層を泳ぐ魚に水に浮く餌を与えている場合などです。餌を食べられない魚は見た目が痩せ細ってくるので、日頃から痩せている魚がいないか観察することが大切です。

病気

ストレスや水質悪化によって免疫力が下がり、病気になってしまうことがあります。比較的多い病気は、

  • 小さな白点があちこちに発生する白点病
  • 尾鰭や口がただれたようになる尾ぐされ病、口ぐされ病気などがあります。

これらの病気は早期発見で生存率が上がります。治療薬などについては後ほどお伝えします。

導入時のダメージ

導入時とは、お魚を購入してから水槽に移すまでのことです。ショップ水槽からアミですくわれ、袋に入れられ、揺らされてあなたの自宅まで運ばれて来ました。小さなお魚たちにとって、かなりのストレスがかかっています。ですので、これ以上のストレスを与えず、適切な水合わせを行って水槽に導入してあげましょう。

導入して1週間以内に死んでしまう場合は、もともと弱っていたか、導入時のダメージの後遺症による場合がほとんどです。

環境の整備が重要

お魚ごとに、健康に暮らせる水質に近づけてあげることが重要です。

具体的には

  • 水温
  • pH

を確認しましょう。これらの項目は観賞魚の紹介ページなどに記載されているはずです。他にも「硬度」などがありますが、硬度はある程度pHと連動して動くので、あまり気にしなくて良いでしょう。

水温を調整

水温を調整するにはアクアリウム用ヒーターを使います。お魚にあった水温に設定できるヒーターを設置しましょう。

ダイヤルで調整できるタイプのものは、さまざまなお魚の適温に設定できるほか、弱った時に水温を上げて免疫力を高めてあげられるので便利です。

pHを調整

お魚が適応できるpHに近づけてあげましょう。

pHを下げるには

  • ソイルを使う
  • 流木を置く
  • CO2を添加する
  • ピートモスやマジックリーフを入れる

が有効です。反対にpHを上げるには

  • 砂利を使う
  • 石を入れる
  • 貝を入れる
  • 牡蠣殻をろ材に混ぜる

などでpHを上げてアルカリ性に近づけることができます。ただし、pH調整剤を大量に入れて急激にpHを変化させるのはpHショックを引き起こすのでやめましょう。

お魚を入れる前に、そのお魚が適応できる水質を調べて、それに寄せてあげる(悪くなる事をしない)ことで生存率を格段に上げることができます。

適切な餌と栄養

エサは、ちゃんとした餌を与えましょう。正直、100均などで売られているエサは栄養の観点からおすすめしません。アクアリウム専門のメーカー品を買いましょう。これらは栄養がバランスよく含まれているので、餌の面での心配を無くしてくれます。エサは1日に2回、数分で全て食べ切れる量を与えましょう。

ちなみに私はADAのフードを与えています。

豆知識として、多くの観賞魚は「満腹」を感じません。あるだけ食べようとします。ですので、「まだ食べたがっているようだから」と思って多くあげすぎてしまうことがあります。そうすると水が汚れる原因になるのでご注意ください。

ストレスを低減する方法

お魚はナワバリ意識があるので、ナワバリに侵入してくる他の魚を追い払おうとします。ですので、あまり過密にお魚を入れないことが大切です。具体的には水1Lに対して1匹、が目安と言われます。これに関わらず、少ない数でゆったりと飼育することがストレスを与えない秘訣です。他には、

  • 体格差のある魚を入れない
  • 気性の荒い魚を入れない
  • 隠れられる場所を作る

も有効です。また、ヤマトヌマエビは魚のヒレや小さい魚を狙うこともあるので、相性が悪いと感じたら隔離することも大切です。

病気になってしまった時の対策

薬浴という方法で治療することができます。成分にマラカイトグリーンを使った薬液が、白点病や尾ぐされ病をはじめ様々な病気に効果があります。これの疾病は感染症なので、治療の際は飼育水ごと別水槽に隔離し、薬液の説明書にそって投与してください。体液保持のために食塩を0.1%程度混ぜることが効果的な場合もあります。

なにより免疫力を高め、病気に強い健康な状態で飼育するのが望ましいので、日頃から観察してストレスを与えないように心がけましょう。


適切な導入方法

導入時はストレスがかかるので、正しい方法でお魚を水槽に導いてあげましょう。いわゆる水合わせです。

まずは購入したお魚を袋ごと水槽に30分ほど浮かべます。照明は通常通り、昼間なら点けて夜なら消しておきます。その後にスポイトを使って、魚が入っていた水と水槽の水を少しずつ混ぜていきます。魚なら15分程度、エビなら1時間かけてこれを行います。そのあと、袋をハサミで切って口を大きくあけ、ゆっくりとお魚を放します。

導入時に適切にケアを行うと、導入直後1週間の生存率を向上させることができますよ!

適切な水槽のメンテナンス

1週間に1回、水槽の3分の1の量の水換えを行います。それによって、アンモニアなどの毒性物質を排出することができます。

セット直後はアンモニアを分解するバクテリアが少ないので、さらに水換えの頻度を増やします。詳しくは別記事で解説していますので、ご参考にしてみてください。

フィルターのろ材も半年に1度、メンテナンスをしましょう。ろ材に大きなゴミが溜まるとフィルターの流量低下の原因になり、濾過能力が落ちてしまいます。そんなときはろ材を飼育水でかるくすすぎ、水の流れをよくしてあげることでトラブルを防ぐことができます。水道水ですすぐとろ材に付いたバクテリアが死んでしまうので、必ず飼育水ですすぐようにしましょう。

まとめ

お魚が死亡する原因や対策についてお話ししました。いずれの場合も早期発見できると回復する場合があります。日頃から観察し、元気がないとか様子がおかしいといったことにいち早く気づけるようにしましょう。餌の食いつき具合は良いバロメーターです。そして何より、お魚がストレスを溜めないことが大切です。ストレスが減ることで免疫力が高まり、病気しにくくなります。体色も本来の美しさを発揮するでしょう。問題が起こって対応するのではなく、日々の習慣が大切ということですね。

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