メダカの繁殖方法から稚魚の育成まで〜

アクアリウム

メダカを飼育しているなら、繁殖にも挑戦したいですよね?ですが実際に繁殖させるには、どのような手順や方法で行ったらいいか分からないらない方も多いのではないでしょうか?

本記事では、繁殖の方法を具体的に解説します。また、生まれたばかりの稚魚の育て方についてもお話しします。

これからメダカの繁殖に挑戦したい方も、卵を見つけたけどどうしたらいいかわからない方も、本記事でメダカの繁殖をマスターしてください!

オス・メス1匹ずつから繁殖可能

水槽内にオス・メス1匹ずついれば繁殖する可能性があります。

ただし、相性やコンディションによっては交尾しないこともあります。

繁殖を狙うなら10匹以上で飼育することをオススメします

オスメスの見分け方

メダカのオスとメスの違いは以下の通りです。

オスメス
背びれ欠けがある欠けがない
胸びれと腹びれ小さい大きい
背びれと尾びれ大きい小さい

その他、メスの方がお腹に丸みが出てきます。

繁殖に適した環境

繁殖行動は、健康があってこそ。飼育環境を整えて、メダカがいつでも繁殖できるようにしましょう。具体的には、以下のポイントをおさえます。

  • 十分にエサを与える
  • 産卵床を準備
  • 石などで隠れる場所を作る
  • 弱酸性~弱アルカリ性(pH6.5~7.5)
  • エアレーションによる酸素供給

かんたんに解説します。

十分にエサを与える

エサを十分に与えて体力をつけましょう。1回に与える量は1分程度で食べ切る量とし、1日に2〜3回に分けて与えます。

消化に悪影響なので、消灯の直前には与えないようにします。

食べ残しは水を汚すのですぐに取り除きましょう。

産卵床を準備

浮草やメダカ用の産卵床を準備しておきます。いつでも産卵できるようにする他、適度に身を隠せるためストレス低減も期待できます。

浮草は水質浄化の効果が期待できますが、根が成長して管理が大変になることがあるため、人工の産卵床がオススメです。

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石などで隠れる場所を作る

石を配置することで隠れ場所となり、やはりストレスを低減します。また、石を入れることでミネラル成分が溶け出し、メダカに適した水質に近づける効果もあります。

赤っぽい石よりも青っぽい石の方が、アルカリ性に寄せるには効果的です。

弱酸性~弱アルカリ性(pH6.5~7.5)

メダカに適した水質は弱酸性~弱アルカリ性で、pHは6.5~7.5程度です。一般的に熱帯魚は弱酸性を好むため、メダカとは違う水質を好むことに注意しましょう。

砂利や砂を使うことでこの水質に近づけやすくなります。ソイルは水を弱酸性に寄せてしまうのでおすすめしません。

意識的にアルカリ性に寄せたい場合は牡蠣殻を入れるのも効果的です。

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エアレーションによる酸素供給

酸素を十分に供給するため、エアレーション(ブクブク)をするのも効果的です。メダカをたくさん飼育している場合は酸欠に注意しましょう。

投げ込み式フィルターや底面フィルターを使用している場合は酸素供給されるため、エアレーションは必要ありません。

メダカの繁殖期と、繁殖に適した条件

自然環境でのメダカの繁殖期は、4〜10月と言われています。飼育環境下では、

  • 水温:20℃以上
  • 日照時間:13時間以上

で産卵をするようになります。日照時間は長めですね!室内飼育でもヒーターと照明で上記条件を満たせば、一年を通して産卵します。

さらに、理想的な条件は

  • 水温:26℃前後
  • 日照時間:14時間以上

です。活発に産卵を促したい場合におすすめです。

メダカの産卵行動

ここでは、メダカの産卵行動について詳しく解説します。

  • 求愛行動〜交尾
  • 一度に産む卵の数
  • 産卵後のメスの行動
  • 有精卵と無精卵について

求愛行動〜交尾

メダカの求愛行動から交尾は以下のように行われます。

  • 交尾は明け方に行われる
  • オスがメスの周りを泳いで一生懸命アピール!
  • メスがOKならオスに抱かれるような形でメスが卵を産む
  • オスが精子をかける

産卵から終了まで10〜20秒程度。交尾が終わると、オスはメスから離れ、メスは卵を付けたまま泳ぎ始めます。

一度に産む卵の数

1回に産む卵の数は10〜30個です。個体によってその数に差があります。

また、卵を産み始めて間もない頃は2〜3個しか産みません。体が成熟するとたくさん産むようになります。

産卵後のメスの行動

産卵後のメスはしばらく卵をお腹につけて泳ぎ、適当な場所に体を擦り付けるようにして卵を付けます。産卵床を用意してあげましょう。

卵の表面には粘着性のある毛があり、これによって水草等に付けることができます。

有精卵と無精卵について

有精卵と無精卵の違いは以下の通りです。

  • 有精卵:きれいな透明で指で触ると弾力があり、割れない
  • 無精卵:白く濁っていて触ると割れる。そのままにしておくとカビが生えて水質悪化につながる。

卵を取る方法2つ

採卵は下記の2つの方法があります。

  • 直接採卵(メスのお腹から直接取る)
  • 間接採卵(水草や産卵床から取る)

それぞれ解説します。

直接採卵(メスのお腹から直接取る)

抱卵中のメスを網ですくい、柔らかい筆などを使って卵をとります。

指で直接メダカに触れると、人間の体温によりメダカがやけどをしてしまうので注意しましょう。

直接採卵のメリットは、卵がどの親から取ったかが確実にわかることです。一方のデメリットは、親メダカに大きなストレスがかかることです。メダカは人の顔を判別できると言われるので、嫌われてしまうかもしれませんね(笑)。

間接採卵(水草や産卵床から取る)

浮草や産卵床ごと、産み付けられた卵を採取する方法です。簡単かつ、親メダカに全くストレスがかからないことがメリットです。一方で、どのメダカが生んだ卵なのかが分からないというデメリットがあります。

卵の管理

卵の管理には、水量のある容器(水槽)が適しています。

なぜなら、水量が多い方が水質が悪化しにくいためです。

この時にレッドラムズホーンを入れると、無精卵だけを食べてくれて卵の選別と共に、水質悪化を抑えてくれます。

孵化したばかりの稚魚は水質の変化に弱いため、孵化後そのまま飼育することを想定して容器を選びましょう。

稚魚の飼育容器が用意できない場合は、稚魚の飼育ネットサテライトなども活用できます。

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孵化

卵は1〜2週間で孵化します。

徐々に体ができていき、孵化が近づくと卵の中で稚魚がくるっと回るのが確認できます。このころから孵化酵素と呼ばれるものを出して卵の殻を徐々に溶かし、やがて殻を破って泳ぎ始めます。この状態の稚魚を「針子」と呼びます。

稚魚のエサ

生まれてから2〜3日は、お腹の袋(ヨークサック)から栄養を吸収します。

一方で、1日目からエサを食べることができます。1日目から与えた方がその後の成長が良いと言う愛好家もいらっしゃいます。

エサは稚魚用の餌か、通常の餌を細かくすり潰したものを与えましょう。食べ残しは水質を悪化させるのでスポイトなどで取り除きます。

グリーンウォーターという水を作るのも効果的ですが、管理が難しいため慣れないうちは稚魚用フードがオススメです。

混泳と体格差

生後1ヶ月で約1cmになりますが、大きい子が小さい子を食べてしまうことがあります。生まれた時期が違う子や、成長が遅い子は注意が必要です。

別容器に移すか、稚魚ネットなどで仕切りを作ることで保護してあげましょう。

親がいる水槽に放つ場合

親メダカがいる水槽に放つ場合も、体格差に注意しましょう。入れた瞬間に食べられてしまう、なんてことがないように・・・。

子メダカのサイズによる振る舞いは以下のようになります。

  • 1cm:捕食されることはないが、隠れていることが多くエサを食べられない可能性がある
  • 1.5cm:捕食されることはないが、つつかれたりして疲弊する可能性がある
  • 2cm:問題なし

まとめ

メダカの繁殖方法についてや、稚魚の飼育方法について解説しました。

稚魚は可愛らしいだけでなく、産まれてくる子の体色や個性に驚かされることもあります。

メダカの基礎知識や成魚の飼育方法などについては以下の記事で解説しています。

良いメダカライフを!

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