観賞魚として近年、人気のメダカ。水草をバックに、涼しげなメダカを鑑賞するのも良いですね。
ところで、メダカにおすすめの水草ってあるのでしょうか?
メダカには、
- 浮草に卵を産む
- なんでも食べようとする
- 中性付近の水質を好む
といった特徴があるので、相性が悪い水草で失敗してしまうこともあります。
本記事では、メダカの飼育スタイルにあわせた、おすすめの水草をご紹介します。
かるくメダカについておさらい
前知識としてメダカについてかんたんにおさらいしましょう。
メダカは日本の川や田んぼに生息する、体長さ3〜4cmの小型の淡水魚です。
適応できる水温は幅広いですが、健康に飼育するなら20℃前後、繁殖を狙うなら少し上げた23℃前後がおすすめです。産卵は水面付近の物体や浮草の根などに行います。
水槽を横から鑑賞する「横見」、鉢などで飼育して上から鑑賞する「上見」といった楽しみ方があり、どちらにするかによって水草選びに影響します。
水質は中性付近を好みます。水質というとちょっと難しいですが、
というふうに水質が変わります。
実際に育てるのには問題はありませんが、生まれてくる稚魚に影響するそうです。
水草の育成条件が、メダカの好む水質と近いほど、相性が良いと言えます。
メダカ水槽におすすめな水草
ここからはおすすめの水草を、飼育目的別にご紹介します。
繁殖を狙う場合に適した水草
メダカの産卵床として機能する水草です。産卵床は今や100円ショップでも手に入りますが、よりネイチャーに飼育したい時は浮草という選択肢もおすすめです。
アマゾンフロッグピット
カエルが休憩する場所というのが由来といわれる浮草です。2〜3センチと小ぶりなためカエルが乗れるかは微妙なところ。育成もかんたんで可愛らしく人気の水草です。産卵床としても扱いやすいサイズ感。
ホテイソウ
メダカのビオトープ(屋外飼育)には人気の浮草です。強い光を必要とするので太陽光での育成が基本となります。草体が肉厚で大きいぶん栄養吸収がよく、水質浄化にも役立ちます。また、陰を作ることで外敵に見つかりにくくなるという安心感から、メダカのストレス低減にも繋がります。
水質改善に役立つ水草
水を浄化する効果が高く、メダカにとって快適な環境に近づけてくれる水草です。
マツモ
細く繊細な葉をもつマツモは、根を張らず浮草のように使えて水質浄化にも役立つ優秀な水草です。どこか「和」な感じがあり、生態的にも鑑賞的にもメダカとよく合います。
アナカリス
マツモと似た使い方ができる水草で、こちらも知名度が高いですね。マツモよりも茎が太く濃い色をしていて、どこか造花っぽさも感じられますが、メダカの体色に似た半透明な草体はレイアウトしだいで活きる!?
ヤマサキカズラ
水草というより観葉植物な見た目のヤマサキカズラは、強力な水質浄化作用が期待できます。その効果はADA創業者の天野氏も太鼓判を押すほど。葉の部分は水上に露出するかたちで育成します。ビオトープ風の水槽レイアウトが楽しめるでしょう。成長は遅いものの根の伸びるスピードは早く、栄養吸収が盛んなことを物語っています。流通も少ないので、メルカリなどで個人から買うのが手っ取り早いです。
ヤマサキなのかヤマザキなのか、カズラなのかカヅラなのかハッキリしていません(笑)。ちなみに弱い毒があるそうなので、トリミング等をしたら手を洗いましょう。
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屋外飼育むけの水草
屋外では太陽光で飼育できるメリットがあります。太陽光はメダカを丈夫にし、特に幼魚のときに太陽光を浴びると長生きすると言われています。また、強光量を必要とする植物の育成も可能に。一方で、外敵の存在や気温の変化などの要素もかかわってきます。
ヒメスイレン
鮮やかなスイレンとその周りを泳ぐメダカは、生きた絵画のような美しさ。屋外で(特にスイレン鉢で)飼育するなら、挑戦してみてはいかがですか?太陽の光が得られれば飼育はそれほど難しくなく、上手に育てれば遅春から初秋にかけて花を咲かせます。
タイニムファ
東南アジア原産のスイレンです。葉や花の色味がどこか異国感があるので、あえて”和”から離れたコンセプトの水景も面白いですね。葉は大型化するので大きい鉢を用意するか、まめなトリミングが大切です。
鑑賞に適した水草
室内飼育において、鑑賞に適した水草です。横から見ることと、あくまでレイアウトを楽しむことを目的としたチョイスです。
チドメグサ
どこか”和”を感じる草体はメダカにも相性○。植えなくても水中から栄養吸収して育つので、初心者の方でも導入しやすい水草です。
オーストラリアンクローバー
四葉のクローバーのような葉が、低層を這うように展開する水草です。砂や砂利でも導入できるのが強みで、環境が合えばあっという間にクローバーの絨毯が出来上がります。ミナミヌマエビを混泳させる場合、良い隠れ場所になります(増えすぎ注意)。
ショートヘアーグラス
繁茂すると草原のようになるヘアーグラスは、メダカの涼しげな姿によく合います。メダカは小ぶりな葉は齧る傾向がありますがヘアーグラスは齧りにくいようです。
ウォーターウィステリア
メダカは落ち着いた印象と思われがちですが、数種類を混泳させた賑やかな水槽にしたい時は、明るい葉のウォーターウィステリアもおすすめです。
アヌビアス・ナナ
丈夫な水草で知られるアヌビアスはメダカ水槽でももちろん育成できます。活着する性質を活かして小石に活着させ、ポイント的に配置すると自然感がアップします。水草を絶対枯らせてしまうと言う初心者の方でも枯れません。笑
小型水槽にはプチ・ナナもおすすめです。
ボルビティス・ヒュディロティ
深い濃い緑はうっそうとした雰囲気を演出し、ミユキなどの光沢のあるメダカの存在感を際立たせます。補色の関係である黄〜オレンジも引き立つので、楊貴妃メダカももちろん引き立ちます。こちらも活着するタイプなので、流木に活着させると便利です。
ウィローモス
活着するコケです。流木や石に活着させて自然感を演出します。ある程度茂ると針子やミナミヌマエビの避難場所となります。
食べられてしまう水草
ニューラージパールグラス
ニューラージパールグラスの小ぶりな葉は、食欲旺盛なメダカに齧られやすく、根を張っていない株は引っこ抜かれます。せっかく植えたのにすぐ引っこ抜かれるというイタチごっこを経験しました。
緑の絨毯を作るならヘアーグラスやオーストラリアンクローバーがおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?メダカに合う水草をご紹介しました。どれも簡単な水草なので、ぜひあなただけのメダカ水槽にご活用ください。
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