【初心者向け】メダカの採卵〜孵化のポイント


メダカは繁殖が容易なことも人気の理由のひとつ。ですが、初めて卵を発見したときはどうしたら良いかわからないもの。この記事では、卵を採取する方法から、孵化後の飼育のポイントを解説します。カビ対策や稚魚の飼育方法もご紹介!メダカの繁殖にチャレンジしましょう!

メダカはいつ卵を産んでるの?

ここではまず、メダカの卵を発見しても焦らないように、メダカが卵を産むタイミングをお話しします。メダカは、

  • 春〜夏の水温が上がり始める頃に産卵する
  • だいたい25℃前後
  • ヒーターで水温管理している場合は一年を通して産む
  • 朝に産卵することが多い

お腹が大きいメスがいることも、時期が近いことを意味します。相性の良いオスがいないと、なかなか卵を産みつけないので、オスメスのバランスが大切です。

【関連記事】メダカ繁殖の第一歩!失敗しないオスメス比の決め方

メダカはどこに卵を産みつけるの?

メダカは産卵すると、お腹にしばらく付けて泳ぎ、適当な水草や浮草の根を見つけるとそこに卵をくっつけます。

卵を産みつける場所を産卵床と言いますが、植物に限らず、人工の産卵床にも付けます。

良い場所がないと水底に落としてしまうこともあります。なので、産卵しそうだと思ったら産卵床を用意してあげましょう。

採取の方法

産みつけられた卵を見つけたら、採取してみましょう!採取にはいくつかの方法があります。

メスの腹部から直接採取する場合

メダカの体に負担をかけないよう、水中でメスをそっと捕まえ、手や筆で慎重に取り外す。

ただし、この方法は初心者にはあまりおすすめしません。手の体温でメダカがヤケドを負う可能性があるほか、メダカにストレスを与えるからです。

この方法が用いられるのは、「どの親魚が産んだ卵かを明確に把握する必要がある」場合で、特に品種改良を目的とする場面で活用されることがあります。

水草や産卵床から採取する場合

水草や産卵床から、指で卵を取る。もしくは卵を産卵床ごと取り出す。

メダカの卵は、健康な卵の場合はちょっとやそっとでは潰れません。逆に孵化の可能性がない卵は指で潰れることがあります。

卵を残して生き物を別水槽へ移す

卵を取り出すのではなく、卵以外を追い出す方法です。笑


この方法なら広々とした環境で安心して孵化させ、そのまま稚魚の育成へとスムーズに移行できるため、初心者の方にもおすすめです。成魚には負担をかけてしまいますが、繁殖の成功率がかなり上がるでしょう。

採取時の注意点

採取時には以下の点に注意しましょう。

  • 採取時は必ず手を清潔に保つ(水槽に汚れを持ち込まないため)。
  • 卵を採取した後は、卵に付着した汚れや寄生虫を軽く洗浄する。専用の殺菌剤を薄めた水に浸けるのも○。
  • 採取後の手指にも微生物が付着する可能性があるため、よく洗う。

孵化させよう

採取した卵が孵化できる環境を用意しましょう。卵は1週間程度で孵化します。卵は待ってはくれないので、繁殖を想定している場合は孵化環境を準備しておくことをおすすめします。

孵化環境の準備

孵化に適した環境は以下の通りです。

  • 水温:25~28℃が理想。朝晩の水温差があまり無いようにする。
  • 水質:弱酸性~中性の水質を維持。

水質に関しては適応力が高いため、あまり気にする必要はないでしょう。ただしpH8.5を超えると危険ですので、念の為の水質チェックをおすすめします。

  • エアレーション:エアレーションによって水流が起こったり、水面が波打つのはNG。稚魚はわずかな水流でも抗って泳ぎ、体力を激しく消耗してしまいます。
  • フィルター:新鮮な水を送るためにあった方が良い。ただし水流はゼロに近いくらい弱く。
  • 広さ:水質の変化を緩やかにするため、広めの水槽をおすすめします。

上記を踏まえると、幅30cm以上の水槽を孵化水槽として使うのがおすすめです。小さめのプラケースではあっという間に水が悪化してしまい、稚魚の生存率が低下します。

卵のチェック

卵は全てが孵るわけではありません。孵化の可能性の無いものは、水の汚染を防ぐために早めに取り除きましょう。

有精卵と無精卵の見分け方

  • 数日後に卵を観察し、透明でメダカの目が確認できるものが有精卵。
  • 白く濁ったり、腐敗が見られる卵は無精卵の可能性が高い。
  • 無精卵は早めに取り除くことで、他の卵へのカビの感染を防ぐ。
  • レッドラムズホーンを入れると、無精卵だけ食べてくれる。
  • メチレンブルーに漬けることで判別可能。

孵化後の稚魚の育て方

孵化した稚魚の育て方を解説していきます。

餌の準備

稚魚育成の難しさは、なんといっても「エサ問題」でしょう。ここではエサを与えるポイントを解説します。

  • 孵化後2~3日は稚魚が卵黄嚢(ヨークサック)を吸収するため、餌を与える必要はない。
  • とはいえ、この時期に生き餌を与えるとその後の成長に良い影響を与えると考えられている。
  • グリーンウォーターやミジンコがいる水槽で育てるのが特に有効。
  • 人工餌は水質悪化が早いため、こまめな管理が必要。

グリーンウォーター(青水)の特徴や作り方と活用方法

メダカのミジンコ漬けとは!?エサの重要性とミジンコ活用法

稚魚水槽の水質管理

稚魚水槽の水質管理について解説していきます。

稚魚は安定した水質が不可欠。ここが失敗しやすいポイントです。

稚魚は小さいからといって、小さなプラケースで飼育しようとすると、あっという間に水質が悪化し、ポツポツと星になってしまいます。プラケースでも不可能ではないですが、こまめな水換えが必要で、現実的ではありません。

ですので初心者の方は、親魚と同じ水槽内でネットで隔離して育てるか、サテライトを使う方法がおすすめです。この方法なら、安定した水質で稚魚の育成が可能です。

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まとめ

「卵の採取方法と孵化管理」は、適切な手順と環境が重要です。卵採取時の慎重さやカビ対策、温度管理が成功の鍵となります。孵化後も水質や餌の準備をしっかり行うことで、元気な稚魚の成長につながります。

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