「アクアリウムを始めたいが、何から揃えていいかわからない。
すぐに始められる初心者セットみたいなのも売っているが、こういうのから始めても大丈夫?
育てたい魚や水草が変わっても無駄にならないものは?」
こういった疑問にお答えします。
このブログで勉強すれば一から揃えるのも簡単ですが、とりあえずセット商品を購入して始めたいという方のために、市販されているセット商品それぞれのメリット・デメリットを記載します。
市販の水槽セットそれぞれのメリット・デメリット
市販の水槽セットの多くはメーカーの商品の中から、アクアリウムで最初に必要になる水槽と、いくつかのアイテムがパックになって売られています。
買ったからすぐに始められるというわけではなく、買い足さないといけないものや、チープで使いづらいものがセットになっているものもあります。
水槽の用途に応じた各セットのメリット・デメリットをまとめました。
水槽セットを選ぶ際の参考にしてみてください。
コトブキ工芸 プログレ600 8点 LED 60cm水槽セット
参考価格 9,800円
メリット
- ろ過能力が高いフィルター
- 高性能でスタイリッシュなヒーター
- ネオンテトラのようなメタリックな色が映える色味の照明
デメリット
- フレーム付きの水槽は好みが分かれる
- 曲げガラスも好みが分かれる
- ライト、フィルター共に水草育成には向かない
こんな人にオススメ
- 魚を家族の一員のように大切に飼育したい
- 小型の魚を群れで泳がせたい
- 水草水槽はやるつもりはない
生体の飼育に全振りしている感じのセットです。
エンゼルフィッシュ、ピンポンパール、金魚、パロットファイヤー等、
魚を家族の一員のように飼育したいならとても良いセットだと思います。
体色を引き立てる照明が付いているのでネオンテトラのような小型の魚の群れを鑑賞するのも良さそう。
曲げガラスは視覚効果が面白いですし。
温度調節できるヒーターが付属しているのも、様々な魚に対応できるためと思われるので好印象です。
一方で水草育成にメリットとなるような点はほぼありません。
生き物を健康的に飼いたい人にオススメのセットです。
GEX マリーナ600BKST LED&デュアルクリーンセット
メリット
- ろ過能力が高いフィルター
- 明るい照明
- コスパが良い
デメリット
- フレーム付きの水槽は好みが分かれる
- 熱帯魚を飼育するためにヒーターを買い足したら結局コスパが下がる
- このパッケージのコンセプトがわからない
こんな人にオススメ
- メダカや金魚、ヌマエビなど低温でも飼育できる生体を飼いたい
コトブキのセットと似ていますが、照明はこちらの方が明るく、フィルターはやや弱いです(それでもじゅうぶん高性能)。
ヒーターは付いていないので、熱帯魚を飼育する場合は買い足す必要があります。あわせて水温計も。
曲げガラスではありません。
バックスクリーンは付きません。
上部フィルターは水草育成には向かないのと、照明もこれ一本だけでは弱いので、パッケージの写真のような水草レイアウトは無理です。
飼育匹数の目安は25匹としておきながら、40匹は写っていますし。笑
とはいえ、そこそこ明るい照明が付いてこのお値段は安いと思います。
テトラ オールグラスアクアリウム600 水槽セット
参考価格7,480円
メリット
- ブラックシリコンのフレームレスガラス水槽がスタイリッシュ
- スリムタイプ(奥行21cm)なので狭い部屋でも設置しやすい
- 照明・ヒーター・フィルターと一通り揃っている
デメリット
- 全ての器具が中途半端な性能
- 水草育成はできない
- スリムタイプはレイアウトが難しい
こんな人にオススメです
- スッキリした水槽をインテリアとして置きたい
- 部屋は広くないがおしゃれに熱帯魚の鑑賞をしたい
スリムタイプの水槽は設置場所の選択肢が広がりますが、いろいろと不便もあります。
ライトを一つしか置けないとか、流木を置いたら前後にスペースがほとんど無いとか。
インテリア性は高いので、例えばワンルームの住居でも設置しやすいのはメリットです。
GEX サイレントフィット400 水槽セット
このセットに感じたデメリットを箇条書きします。
- フィルターの大きさの分、水槽内のスペースを圧迫してしまう
- 白いフィルターはコケが目立つ
- 付属のフィルターは吸い込み口の作りのせいで、小型の生体や、ベタのヒレが吸い込まれるという口コミが散見される
値段以上のメリットが見出せなければ、買わない方が無難かと・・・。
GEX ラクテリア
メリット
- 水換えがラク
- 一体型で水槽まわりがごちゃごちゃしない
- フタと水槽に隙間がほとんど無いので生き物が飛び出さない
デメリット
- 拡張性が無い
- 光が弱く、育てられる水草が限られる
- ろ材カートリッジのランニングコストがかかる
こんな人にオススメです
- 水換えがめんどくさい
- ベタを1匹だけとか、少数の魚を鑑賞したい人、
- 器具の外観にはこだわらず、配線の煩わしさから解放されたい
一番の特徴である水換え機能は本当にラクそうですね。
フィルターのろ過能力は弱いので水換えの頻度は上がりそうですが、
この機能のおかげで苦にならないと思います。
内蔵LEDの光は弱いので、強い光を求める水草は育成できません。
アヌビアス・ナナや、ミクロソリウムのような陰性の水草ならぎりぎり育つかもしれません。
LEDの球切れを起こした時は丸ごと買い換えるか、ガマンするかになります。
アイディアが面白い商品です。
テトラ リビングキューブ LC−12
メリット
- 見た目がスタイリッシュ
- ろ材の交換がラク
- ヒーターも隠せる
- 水がオーバーフローするので油膜が張りにくい
- 蓋の隙間から生き物が飛び出さない
デメリット
- ろ過が弱い
- 水草は厳しい
- メンテナンス・掃除が大変
- 拡張性が乏しい
小型の魚を少数飼育するなら問題ないです。
アベニーパファーとか飼ってみたくなる水槽です。
背面のスペースが広くて、好きなろ材を入れられたらもっと楽しめそうですが、
これは純正のろ材カートリッジを買っていただくための商品なので諦めます。
こういった一体型の水槽に言えることですが、器具を拡張していけないので、やりたいことが増えた時に処分に困る可能性が大です。
チャーム 60cm水槽セット 本格水草レイアウト用 アクアリウム用品(水槽・LEDライト&他7点)プロ推奨・技術上達飼育セット
メリット
- 本格的な水草育成にじゅうぶん対応できる
- 多くの水草育成実績がある照明
- 定番で強力な外部フィルター
- このようなセットではなかなか見ない、CO2関連の器具も付属
- 買い足すものが少なく済む
- 含まれているものがどれも定番・実用性が高いので、無駄になる物が無い
デメリット
- 高い
- コスパがめちゃめちゃ良いわけではない
- 初心者向けではない
こんな人にオススメです
- 多くの種類の水草が健康的で美しく育てられる環境をまとめて構築したい
- 器具は揃えてないがある程度の知識はある
- 資金に余裕がある
水槽台さえあれば、もう器具はほぼ全て揃ってしまうセットです。
CO2の接続などは初心者には難しいかもしれません。
電磁弁とオンオフタイマーはあったほうがいいです。
水草育成に特化したセットとしてかなり優れたパッケージングです。
まとめ
参考になりましたか?
セット商品だからと言ってコスパが良いわけではありません。
アクアの器具は単純なものが多いので、このブログを読んでいれば商品選びの知識は付いていきます。
失敗しないお買い物ができると幸いです。
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