メダカとヤマトヌマエビは一緒に飼える?|混泳のメリット・デメリット

こんにちは、ラッシュです。

可愛いらしい泳ぎと涼しげな姿、飼育も簡単なことから古くから親しまれているメダカ。

そして、コケを食べてくれるお掃除役として知られるヤマトヌマエビ。

メダカとヤマトヌマエビ、この2種類は同じ水槽で飼えるのでしょうか?

本記事では、メダカとヤマトヌマエビの混泳について考えてみたいと思います。メリットやデメリットについても解説しますので、混泳をお考えの人は参考にしてみてください。

メダカとヤマトヌマエビの特徴を確認

混泳を考えるためには、それぞれが好む水質を知っておく必要があります。

かんたんにまとめましたので、サクッと確認しておきましょう。

メダカ
  • 体長:約3.5cm
  • 好む水質:pH6.5~7.5(弱酸性~弱アルカリ性)
  • 水温:10〜28℃

そして、

ヤマトヌマエビ
  • 体長:5〜7cm
  • 好む水質:pH6.5~7.0(弱酸性~中性)
  • 水温:5〜28℃

といった具合です。

水質、水温ともに適応範囲が近いですね。というわけで、水質的には混泳OKです!

ヤマトヌマエビの方が体が大きく存在感がありますが、双方とも半透明の体色で涼しげな印象です。

ヤマトヌマエビ混泳時の注意ポイント

ヤマトヌマエビには、混泳に影響するようなポイントがいくつかあります。具体的には、

  • 水質の変化に弱い
  • 脱走する
  • エサの確保

それぞれ解説します!

水質の変化に弱い

ヤマトヌマエビは水質の変化に敏感です。丈夫と言われるメダカと同列に扱うと、メダカは耐えてもヤマトヌマエビは死んでしまうことがあります。メダカよりも、よっぽど神経質に飼育する必要があります。

脱走する

ヤマトヌマエビは脱走することで有名です。後ろ足を突っぱって、水槽のコーナー部分を登っていきます。試したことはありませんが、睡蓮鉢は形状によっては簡単に脱走してしまうかもしれません。ヤマトヌマエビの脱走を防ぐには対策が必要になります。

エサの確保

ご存知の通りヤマトヌマエビはコケを食べます。コケが無くなるとメダカの餌を奪うか、脱走を試みるようになります。ヤマトヌマエビのために専用の餌を入れるのもありですが、余計にコケを食べなくなるのであまりおすすめしません。

ヤマトヌマエビを一緒に飼う場合は、上記の点について考慮する必要があります。

適切な環境

混泳させる場合は、それぞれにとって適した環境である必要があります。

水槽は大きいに越したことはありません。なぜなら、水質が安定し、繊細なヤマトヌマエビの飼育がしやすくなるためです。また、メダカはあまり深さを必要としませんので、浅い水槽やLOWタイプの水槽もおすすめです。水位を下げて水上葉を育てれば雰囲気が増すとともに、ヤマトヌマエビの脱走対策にもなるでしょう。

水流は、メダカ・ヤマトヌマエビともあまり強いものを好みません。ですがろ過はしっかり行いたい。なので大きめの水槽がおすすめです。具体的には、

  • 60cm以上の水槽
  • 60cmのスリムタイプやLOWタイプ
  • 45cm
  • 36cm

スリムやLOWタイプは縦に対して横が大きく、ワイドに見えます。野生のメダカは水田や用水路のような浅く横長のフィールドにいるため、ワイドな水槽の方が映えますね。とはいえ、30cm水槽でも適正数を守れば問題なく飼育できますよ。

睡蓮鉢での飼育に関しては、ヤマトヌマエビを混泳するメリットが少ないと言えます。なぜなら、上見が基本となるためそれほどコケが気にならないからです。また、ヤマトヌマエビが死んでしまった場合、体が大きい分水質の悪化が激しいです。それで他のヤマトヌマエビも落ち、あっという間に最悪の水質になることもあり得ます。

まだ、ミナミヌマエビの方が自然繁殖→生き餌になるという点で、ミニチュア生態系としてのメリットがあります。

ヤマトヌマエビ・メダカそれぞれの適正数

メダカの数は、1匹あたり水が2リットル以上あると、ストレス無く飼育できます。60cm水槽なら30匹です。ゆったりと飼育することで、繁殖などにも慌てずに対応できるでしょう。

ヤマトヌマエビの適正数は60cm水槽で5〜10匹です。コケが餌となるので、コケの少ない水槽やオブジェなどの表面積が少ない場合は少なめの5匹程度にしましょう。

メダカとヤマトヌマエビの比率は6:1くらいが目安ということになります。

メダカとヤマトヌマエビ混泳のメリット

メダカとヤマトヌマエビを混泳させるメリットは以下の通りです。

  • メダカの死骸を分解し毒性物質の発生を抑える
  • コケを食べてくれる
  • 無精卵を食べてくれる

それぞれ解説します!

メダカの死骸を分解し毒性物質の発生を抑える

メダカの死骸を食べて分解し、アンモニアなどの有害物質の発生を抑えます。魚の死骸は放っておくと腐り、水を汚してしまうため、すぐに取り除く必要があります。ですがヤマトヌマエビがいると死骸をすぐに食べて骨だけにしてくれるので、取り除く必要がありません。自然の分解者の役割です。

コケを食べてくれる

言うまでもなく、ヤマトヌマエビがいることで水槽内に生えたコケを食べてくれます。石やフィルターポンプなど、新品のようにキレイになることも。本当によく働いてくれます!コケを見たくない人には大きいメリットですね。

無精卵を食べてくれる

メダカの卵を食べるという報告がありますが、おそらく無精卵を食べていると思われます。有精卵は硬いため、ヤマトヌマエビがそこまで根気強く食べようとはしないからです。無精卵も放っておくとカビが発生して水を汚します。

ヤマトヌマエビがいるからといって無精卵が全てなくなるわけではありませんが、入れておくと多少の効果があるでしょう。

メダカとヤマトヌマエビ混泳のデメリット

メダカとヤマトヌマエビ混泳のデメリットは以下の通りです。

  • 弱ったメダカは食べられる恐れがある
  • 数によってはお互いにストレスになる
  • メダカよりも体が大きいため、視覚的にうるさい

それぞれ解説します!

弱ったメダカは食べられる恐れがある

病気や老衰で弱ったメダカは襲われる可能性があります。自然淘汰と考えれば仕方ないですが、健康な時に可愛がっていたメダカだった場合、心が痛いですね。

数によってはお互いにストレスになる

メダカは低層でもエサを探したりしますが、その時にヤマトヌマエビと接近することが多々あります。お互いにエサ探しをしている時に邪魔し合うことになるので、両者ストレスを溜める機会が多いです。また、メダカが興味を持ってつついたりすることもあり、ヤマトヌマエビのストレスの原因になります。

メダカよりも体が大きいため、視覚的にうるさい

ヤマトヌマエビは体が大きいため、入れる数によっては存在感が強く、視覚的なバランスが悪くなることがあります。ショップによってはオスのヤマトヌマエビを選んでくれたりするので、相談してみるか数を調節しましょう。

針子とヤマトヌマエビの混泳

針子はヤマトヌマエビに食べられることがあります。

ヤマトヌマエビは基本、コケよりも魚や人工餌を好みます。捕まえられないから食べないだけで、弱っている魚や隙間に挟まって動けない魚を見つけると、目の色を変えて襲いかかります。

針子の場合は、元気なうちは逃げることができますが、体力を消耗して弱ったりすると捕まってしまうことがあります。

そもそも針子とヤマトヌマエビは一緒にしないと思いますが、水槽内で自然繁殖した針子の生存率は下がるでしょう。

ヤマトヌマエビと相性の悪いメダカの品種

通常のメダカは問題ありませんが、

  • ダルマメダカ
  • ロングフィンタイプ

といった品種とは相性が悪いです。なぜなら、これらは見た目重視で品種改良が行われたため、泳ぎを得意としません。そのためヤマトヌマエビに追われたり、ちょっかいをかけられてストレスを感じてしまうでしょう。

ロングフィンタイプの場合は、ヒレをヤマトヌマエビに齧られる可能性があります。せっかくの魅力的なヒレをボロボロにされる危険があるので、混泳はおすすめしません。

必要なケアと注意点

メダカとヤマトヌマエビ、それぞれのストレスケアが大切です。

メダカにとってヤマトヌマエビはあまり気にならない存在、というふうに見受けられますが、メダカの睡眠中にエビに触れられるのはストレスでしょう。エビの長いヒゲもおそらく嫌なはずです。メダカの生活領域に対して、ヤマトヌマエビが多くなりすぎないようにしましょう。

一方のヤマトヌマエビは意外と小心者なので、メダカの数が多いと萎縮してしまいます。陰に隠れてなかなか出て来れず、エサを食べれなくて死んでしまうことも。また、飛行中(後ろ足を使って上層付近を泳ぐことを私が勝手に呼んでいます笑)にメダカに突かれて逃げ場がなくて水上にジャンプ、そのまま水槽外に落下してしまうケースも多いです。水槽全体に過密になったりメダカ天国になってしまうと、ヤマトヌマエビに対するストレスが大きくなるので注意しましょう。

まとめ

メダカとヤマトヌマエビの混泳についてお話ししましたが、いかがでしたか?

基本的に両者は相性が良いですが、ある程度は飼育者による調節が必要、ということです。うまくバランスを取ればメリットも大きいので、環境のバランス調整を覚える意味でも、混泳に挑戦してみてはいかがでしょうか?

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