ミジンコをはじめ、生き餌というのは魅力的なエサですよね。
しかし、生き餌を与えるにはまず、生き餌を管理しないといけません。
ミジンコの場合はグリーンウォーターで育てるのが一般的です。グリーンウォーターには植物性プランクトンが豊富に存在し、それをエサとしてミジンコを増やすことができるからです。
でもグリーンウォーターが無いと、ミジンコのエサとなるものがありません。
ミジンコはグリーンウォーターなしでは維持できないのでしょうか?
実はミジンコは、グリーンウォーターを使わずとも増やすことができるんです。
この記事では、ミジンコをグリーンウォーターなしで管理したり、増やす方法をご紹介します。
【関連記事】グリーンウォーターとは?
PSBを使ってミジンコを増やす!
結論から言って、PSBを使ってミジンコを飼育できます。
PSBは細菌の一種です。アミノ酸やビタミンが豊富で、他の微生物のエサとなります。
飼育水にPSBを投入することでさまざまな微生物(バクテリア等)が増えます。小さい微生物は大きい微生物に食べられ、それをまた大きい微生物が食べ、最終的にミジンコが食べるエサとなります。
PSBは生物の排泄物のような臭いがあり、なかなかに強烈です。ですがこのPSBを使いこなせるようになると、アクアリウムをより楽しめるようになるはず!
PSBは水ができるまでは投入しない!
PSBは真っさらな水に入れるとアンモニア濃度を上げ、魚にとって悪い水となってしまいます。(アンモニアはかなり毒性が強い物質です)。他にもコケの原因になります。PSBを入れるのは、バクテリアがある程度増えてからにしましょう。
- 立ち上げて1〜2ヶ月経つ
- コケの発生が落ち着いている
- デトリタス(底の方に溜まるカスのようなもの)が認められる
- 水がキラキラと透き通っている
このような場合はバクテリアが十分発生していると思われます。
デトリタスは微生物が分解した残りカスなので、これがあればバクテリアは十分と推察できます。
稚魚ネットでミジンコ培養
水が出来上がったら稚魚育成ネットを浮かべ、ミジンコを少量入れます(密にするとトルネードを形成して全滅してしまうため)。そのネット内にPSBを少量、投入します。ネットの外に流れても気にしません。しばらく様子を見てミジンコが増えているようならOKです。
【関連記事】ミジンコトルネードとは?
PSBを投入することで、目に見えないレベルで微生物が増殖します。これにより、グリーンウォーターに頼らずともミジンコを培養できます。
尚且つこの方法なら、ミジンコ用に水槽を増やす必要もありません。
メダカ育成においてグリーンウォーターは有効ですが、管理は手間がかかるし水槽も増えて場所をとります。そもそもグリーンウォーターではミジンコが増えすぎて、結局管理に追われるということも。PSBを使うことで、
- 管理する水槽を減らす
- ミジンコを程よく増やせる
- さまざまな場面で利用できる
といったメリットがあります。
PSBはエラから吸収されて栄養になる、と言う人もいますが、PSBによって増殖した微生物を口から採っているということです。
PSBのメリット
PSBのその他のメリットを軽くご紹介します。
孵化〜針子育成:ミジンコを培養するネットに卵のついた産卵床を浮かべれば、そのまま孵化〜針子育成が可能です。
立ち上げ促進:新規に水槽を立ち上げたり、大量の水換えをした後などバクテリアが少ないと感じた時、PSBを投入することでバクテリアの増加を促すことができます。パイロットフィッシュを使いたくない時に有効です。
【関連記事】パイロットフィッシュとは?/針子の育成方法
まとめ
PSBを使うことでミジンコを培養することができます。他にもバクテリアの発生を速めてスムーズに立ち上げたり、針子育成に活用できたりもします。アクアリウムをする上で、さまざまな場面で役にたつPSB。ちょっとマニアックなアイテムですが、この機会に使ってみてはいかがでしょうか?
コメント